リン・シートン・トリオの花形で鳴らし、自己名義の前作も好評だったダラス拠点のピアニストの、トリオによる快調編。途中3曲にアルトサックス加わる。重心のしっかりした硬質で鋭角的な、キレ味抜群の骨太クリアー・タッチによる、ダイナミズム満点、ブルージー・ソウルも潤沢な、闊達自在に跳ね躍る豪快アクティヴ・プレイ!、が力強くも芳醇に絵を飾った好内容。硬派・勇猛でいて哀切な歌心にも事欠かないリリカル・アクション・タイプの軒昂熱演、がシャキシャキと続き、アンダーソンの、豪胆強堅な押せ押せパワーとデリケートな抒情センスを併せ持った、ブルース色濃いめでウィットあるイキな語り口が冴えている。ピーターソン・ライクな、起伏烈しき大振りのファンキー・アクション文体、に凸凹殺陣風の力学性を増強した、風な、スケールのデカい旨口ダイナミック・グルーヴ節に確固たる本領が発揮される一方、抑制を利かせてしっとり優しくスウィートにロマンティシズムを描き出す耽美派フォーキー・バラード・プレイ、の繊細なニュアンスがまた中々だったりと、興趣は何げに多彩。
1. Left In A Red State
2. Count Your Facts
3. Waiting
4. Polyethylene
5. Sullivan's
6. Serenity
7. December 2008
8. Nation Degeneration
9. How Gentle God's Commands
Stephen Anderson(p)
Jeffry Eckels(b)
Ross Pederson(ds)
Andrew Van Tassel(as on 3,4,7)
2009年夏テキサス州デントンのPanhandle House Studios録音
レーベル:
Summit
Stephen Andersonのサイトへ
在庫有り
CD