優れたアレンジャー(&コンポーザー)としてビッグバンド畑で辣腕を揮い、音楽教職にも熱心に取り組む一方、ホテルのラウンジ等で地道に演奏を続けてきた、ワシントン州シアトルを拠点に活躍するキャリア豊富なピアニストのトリオ作品。正統的なバップ・ピアノのイディオムと、(ファンキー風味も適度に散りばめられた)ダイナミックな歌曲(歌謡)的フレージングを巧くミックスした、職人肌の抒情派演奏が聴かれ、全体的には単純明解なエンタテイメント性溢れる寛ぎめ路線といった印象。随所にソロ・ピアノでのストライド〜ブギウギ調のレトロな演芸も盛り込まれ、またバラードでは中々耽美的・瞑想的な情緒表現の深みを見せたり、スマートに洗練された新主流モード語法も自然に取り入れられていたり、と、興趣の幅は充分だ。b&dsの精巧緻密でサバサバしたサポートも光る。
Notoriety,
But Beautiful,
Cherokee,
Over The Rainbow,
Billy Boy,
Up A Lazy River
他全10曲収録
Marius Nordal(p)Doug Miller(b)John Bishop(ds)
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