●過去作品群がいずれも好評だったフランスの多忙なベーシスト(1959〜)の、ドラマーがチェンジした新トリオによる一編(Melisse原盤)。アルコ弾きを巧く活用してチェンバー的荘厳さ〜サロン空間っぽさも適宜醸成してゆくベースの、機動力抜群の鋭敏流麗なうねり波打ち轟鳴、が先ず圧倒的存在感で全体をグイグイと牽引してゆきつつ、しっとり感ある繊細なピアノを中心主役とした、哀切で力強い劇的リリカル熱演が精悍・鮮烈に展開。→概ね、内省世界の渦を巻くような動静〜波乱具合を、ダイナミックなアクション手法もふんだんに取り入れて勢いよくスリリングに活写してゆく、みたいな、文学的であり娯楽活劇的でもある、陰影深いビタースウィート風味の躍動型抒情派演奏が続き、ピアノ者の、ニュアンスも細かいクール&アンニュイな落ち着いた物悲しげバラード調の耽美的フレージングと、苦味走った毅然たる表情で迫るハードな殺陣風の力学的立ち回り攻勢、を的確に交錯させた、「詩情豊かだが甘くないエモーショナルな語り口」が一本芯の通った凛々しい魅力を存分に発揮している。
1.Peine Perdue
2.Les Arbres Sans Fin
3.En Un Rien
4.Esthetique Ou Pathetique?
5.7 A Dire
6.Dans La Peau D'Un Autre
7.Ailee Au Sud
8.Si Peu De Choses
Jean-Philippe Viret(b)
Edouard Ferlet(p)
Fabrice Moreau(ds)
2008年5月26〜28日Studio de Meudon録音
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デジパック仕様CD
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