★ブラック・テイスト溢れるファンキーでブルージーなピアノ・プレイとゴスペル・クワイアによるスピリチュアル・アルバムの傑作!
★女性ジャズ・ピアニストの草分け的な存在として知られ、〈ファースト・レディ・オヴ・ジャズ〉の愛称で呼ばれたピアニスト/作曲家/編曲家のメアリー・ルー・ウィリアムス(1910 - 1981)。デューク・エリントンやベニー・グッドマンに楽曲提供し編曲も手掛けていただけでなく、セロニアス・モンク、チャーリー・パーカー、マイルス・デイヴィス、タッド・ダメロン、バド・パウエル、ディジー・ガレスピーという偉大なジャズメンたちの師匠でもありました。ピアニストとしてはブルース、ブギウギ、ストライド、スウィング、ビバップを得意としていると一般的には謳われていますが、デューク・エリントン曰く「彼女の音楽はカテゴリーというものを超越している。ジャズの本質を自分の中で要約し、研ぎ澄まされた感覚と優れたスキルで演奏する彼女のようなジャズ・ミュージシャンはまず他に類を見ない』と絶賛しています。1981年に亡くなるまで100枚以上のレコードを生み出し、ジャズ・レジェンドの一人として広く人々に認識されている彼女ですが、これまで日本で大々的に紹介される機会には恵まれず今に至っています。そのような訳で、今回はスミソニアン・フォークウェイズのカタログの中から、彼女の素晴らしさを知るのに最適な一枚をピックアップしてみました。
★今回ご紹介する1964年リリースの『アンデスの黒いキリスト』はペルーの修道者、聖マルチノ・デ・ポレス(1579 - 1639)に捧げられたコンセプト・アルバムです。聖マルチノ・デ・ポレスはスペイン貴族の父とアフリカ人女性の母を持つ非嫡子としてペルーで誕生。貧困と混血児に対する差別に苦しみつつも、病人たちや貧しい人々への献身に全てを捧げた彼の生涯は尊いものして、1962年ローマ教皇ヨハネス23世によって列聖されました。そんな聖マルチノ・デ・ポレスからインスピレーションを受けた彼女がこのアルバムで生み出したサウンドは、ブラック・フィーリング溢れる彼女従来のファンキーなブルース・プレイ・スタイルにカトリック典礼とスピリチュアル、ゴスペル・クワイアをプラスしたもの。グルーヴ感たっぷりのフレージングで奏でられる優れたオリジナル・ナンバーの数々に加え、世にも美しいアレンジが施されたジョージ・ガーシュインの「イット・エイント・ネセサリー・ソー」、クールなR&Bテイストで奏でられるポップスのスタンダード・ナンバー「私の青空」など、傑作カヴァーも収録されています。グラント・グリーン(ギター)やパーシー・ヒース(ベース)も参加しているとくれば、そのサウンドの素晴らしさは想像がつきやすいでしょう。
★未発表トラックがボーナスとして4曲、貴重な写真が掲載された詳細なライナーノーツも同梱されています。全てのブラック・ミュージック・ファンの方、必携の一枚です!(メーカー・インフォ)
1.St. Martin de Porres
2.It Ain’t Necessarily So
3.he Devil
4.Miss D. D.
5.Anima Christi
6.A Grand Night for Swinging
7.My Blue Heaven
8.Dirge Blues
9.A Fungus Amungus
10.Koolbonga
11.Forty-Five Degree Angle
12.Nicole
13.Chunka Lunka
14.Praise The Lord
#10,11,12,13 はオリジナルLP未収録、ボーナス・トラック
メアリー・ルー・ウィリアムス(p) バッド・ジョンソン(b-cl, ts) グラント・グリーン(g) セオドア・クロムウェル、ラリー・ゲイルズ、ベン・タッカー(b) パーシー・ブライス、ジョージ・チャンブル(ds) ジミー・ミッチェル(vo) ジョージ・ゴードン・シンガーズ、ハワード・ロバーツ・コーラル・グループ メルバ・リストン(arr, cond)
1963年10月9日,11月19日、ニューヨーク、ノーラ・スタジオにて録音
※日本語解説/帯付き
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