●本盤は非常に人気の高い初リーダー・アルバム、→ゲイリー・ピーコック&ビル・スチュワートとの強力トリオによる1990年7月NY録音の秀作盤「Out A Day」(限定再発されたものの最終入荷商品)。(過去、A-Records、Nocturneや日本のJimcoからも再発盤が出たロング・ヒット作品である)。曲は本人のオリジナル中心。
★重心の安定した鋭角なタッチでの、新主流派=モード系ピアノの正統然としたクール&ビターなテイストの歯切れよい立ち回りが冴える、ダイナミズムと抒情味をバランスよく兼備した好内容である。
★アグレッシヴな熱情性や力学的躍動感を呈した勢いのいい疾走調、内省感を含んだマイルド&ロマンティックなきめの細かいメロディアス・プレイで魅了する耽美派バラード、豪快でホットな正攻法のバップ・スイング形式に乗せた寛ぎ歌物風の躍動型抒情派路線、アブストラクトな自由即興色の強調されたバラード調の息詰まるスローリー・インタープレイ、など、多様なスタイル変遷の中で、ほぼ一貫して抑制の利いた滑脱で流麗な調子とリリシズム的香味を絶やさず清新に歩を進めてゆく、p者そしてグループ全体の半ストーリー的道筋構成の有り様が、堂々たる風格と濃密さを湛えていて説得力大。
★ハンコックやエヴァンスの影を随所にチラつかせ(一部ではオーネットやキースの歌謡面を踏襲したようなおおらかな牧歌的メロディー形成とかも)つつ、輪郭明媚に鳴動するp者の活躍が瑞々しく映える一方、インタープレイ的ニュアンスの底流するフレキシブルな道程展開の中で随所に大きく浮かび上がってくるピーコックの、スリルと旨味に満ちたアクション技も存在感たっぷりに際立っている。生々しい覇気とクールな美学性の混在した、聴き応えある逸品。
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「これはいいジャケット。 それだけでアムサレムのピアノが数倍よく聴こえる。 CDのプラケースの規格は誰が決めたのだろう。 味気がなく所有する喜びが半減する。 それに伴いセンスのいいジャケットがめっきり減った。 残念なことだ。 CDの最良の形を再度検討してもらえないものだろうか?(大河内)」(幻のCD 廃盤/レア盤掘り起こしコレクションより)
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1 Out A Day
2 For The Record
3 How Deep Is The Ocean
4 ...And Keep This Place In Mind For A Better One Is Hard To Find...
5 Running After Eternity
6 Dee
7 On Your Own
8 Affreusement Votre
9 A Time For Love
Franck Amsallem (Piano)
Gary Peacock (Bass)
Bill Stewart (Drums)
在庫有り
限定最終再入荷CD