CATFISH RECORDS

★スティーヴ・レイシー(1934年ニューヨーク生まれ、2004年マサチューセッツ州ボストンで死去)の、本盤は、2002年12月にBaden-Badenで催された、Bernhard Langの主導によるセッション・プロジェクト:New Jazz Meetingでの音源群(DJ的なリミックス版)をまとめた一編。うち2曲は、2枚組CD「/New Jazz Meeting Baden-Baden 2002」(hatOLOGY 2-607)で既発。編成は、ソロ、デュオ、トリオ、カルテット(2種)。
●不穏で怪しくもどこか飄々とした、抽象性とスピリチュアリティの交錯する鮮度抜群の即興インタープレイ(&アンサンブル)がじっくり堪能できる、密度の濃い旨口内容である。コンポジション演奏、という大枠に沿った、編成やスタイルも様々に変転するメリハリ満点のドラマティックな道程が形成され、→神妙に息を合わせた様式美的アンサンブルや、特定の主役(殆どレイシー)をフロントに立てたシンプルなソロ・コーナー風、巧妙な筋書きに基づいた激変的バッキング演奏とフロントでのリアルな長尺即興ソロの並行展開、アナーキーで混沌とした無調っぽい集団即興、白熱した正攻法勝負のインプロ交感バトル、など、道程は実に奔放滑脱な夢遊漂流コース?の如き激動ぶりを見せる。が、空間の中心には終始レイシーのss吹鳴が揺るぎなく凛然と立っており、その圧倒的スター性と旨味〜情魂味を濃厚に湛えた即興至芸に酔わせつつ、結構すんなりと不思議な流れに引き込んでくれる、という、不透明にして味わい芳醇な独特の世界に仕上がっている。

1 dw 1.2 Remix 6.8
2 dw 1.2 Remix 7.4
3 dw 1.2 Remix 10.2
4 dw 1.2 Remix 7.7
5 dw 1.2 Remix Karlsruhe 3.3
6 dw 1.2 Remix 6.1

Steve Lacy(ss)
Peter Herbert(b)
Wolfgang Reisinger(ds)
Philip Jeck(turntable)
Christof Kurzmann(electronics)
Bernhard Lang(electronics)

2002年12月 Baden-Baden 録音

在庫有り
紙ジャケット仕様CD