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ホーム2025年3月REVIEW吹きすぎず余白を残した簡潔な語り口がマイルスにも底通する、純正ハード・バップとモード・ジャズの中間ぐらいなスタイリッシュめのトランペット・ブロウに瑞々しく引き込まれる傑作ライヴ1961!待望のCD化!!! 輸入盤CD WEBSTER YOUNG ウェブスター・ヤング / A QUIET LEGEND : Live in Saint Louis 1961
商品詳細
★自身のリーダー作は少なめでどちらかと云うとサイドマンとしてのスイング畑やヴォーカル陣との録音が多いため、そういうちょっと古めなスタイルの奏者という印象を抱きがち(?)だが、実はマイルスに通じる進歩的センスも持ち合わせていたモダン・トランペット&コルネットの名手:ウェブスター・ヤング(1932年米サウスカロライナ州コロンビア生まれ、2003年米ワシントン州ヴァンクーヴァーで死去)の、本盤は、そのモダニストたる本領が遺憾なく発揮された、テナー入りクインテット基本による1961年8月19日米ミズーリ州セントルイスの"リトル・ネロ・ラウンジ"での公演の模様を捉えたライヴ・レコーディング、=従来はVGMの2つのアルバムに分散収録されていた音源(※1981年に発掘ディスク化された2連作で、但その際に加えられた新録曲は本盤には入っていない)をまとめたCD化版。

★微妙にモコモコとくぐもった煙霧の如き陰影や掠れ(or煤け)感と、よりシャキッとしたしなやかでシャープな張りや伸び+光輝っぽさを併せ持った音色のトランペットが、純ハード・バップとモード・ジャズの間を往来するかのようなあくまでメロディアスかつブルージーな旨口プレイをイキイキと綴って、フレッシュ・テイスティーに独自の妙味を揮い、極めてバップ色の濃いテナーやピアノの活躍も中々頼もしげに渋〜い彩りを添えた、トータルなアウトラインは真っ当なハード・バップだが主役トランペットのさりげなく進取性にも富む朗々躍進ぶりが奏効して、適度にサムシング・ニューを含む瑞々しい音場に仕上げられた会心打内容。

★歌心とスイング感を変らず二本柱とした、半ばセッション的な明朗人情肌活劇エンタテインメントの王道を行くブルージー・バピッシュ快演、が嬉々として愉しげに、そして精悍に展開してゆき、リズム・セクションの堅実に安定律動するダイナミック・スウィンギン鳴動にガッチリ頼もしく支えられ、また鋭くスリリングにプッシュされながら、ヤング(tp)を始めとするソロイスト陣の腰を据えて伸びやかに完全燃焼するアドリブ奮戦が、実に豊饒なる盛り上がりを呈して大いにスカッと胸躍らされ、濃厚な旨味を堪能させられる。

★ヤング(tp)の、マイルスを幾らかソフト・マイルド化した感じの、決して吹きすぎず余白を空けて含蓄を残す辺りがマイルスの芸風に似ている、ひたすらよく歌いカラッと陽気に情緒を活写する、何げにストーリーテラー気質な構成力も抜群の語り口が、さほど熱くならず一定のクールネスを保持したこざっぱり感あるスタイリッシュな魅力を放っていてとりわけ秀逸で、また、フレディ・ワシントン(ts)のグリフィンとコルトレーンの間を行ったり来たりしながら時折チャーリー・パーカー的バップ・イディオムが飛び出したりもする豪快武骨咆哮〜ちょっとしつこいまでの音数も多い吹きまくり様(#5に加わるレッド・アンダーソン-tsの方が根はハード・バッパーながらやや洗練され引き算を心得た、ワシントンとは対照的なレスター系にも通じる印象か?)や、ジョン・チャップマン(p)のひたすら硬質鋭角な殺陣職人風の"バップ命"たるダイナミズム攻勢、辺りもヤングのスマートさとは対極にある、いい意味で垢抜けない質実剛健の趣を醸し出して丁度いいコントラスト&アクセント。

1. East St. Louis Shoot Out 12:34
2. Stablemates 10:40
3. Whispering 15:42
4. Ray's Idea 15:14
5. When Lights Are Low 17:21 (sextet)
6. When I Fall In Love 7:53 (quartet)

Webster Young (trumpet)
Freddie Washington (tenor saxophone except 6)
Red Anderson (tenor saxophone on 5)
John Chapman (piano probably except 6)
John Mixon (bass)
Chauncey Williams (drums)
Jodie Christian (piano on 6)

1961年8月19日(21日説もある)午後、米ミズーリ州セントルイスのthe Little Nero Loungeでのライヴ録音

*原盤:
2, 3, 4, 6 → Webster Young / Plays Miles Davis Songbook (Volume One) (VGM Records VGM0004)
1, 5 → Webster Young / Plays The Miles Davis Songbook (Volume Two) (VGM Records VGM0005)

レーベル:Fresh Sound

こちらで試聴出来ます。

在庫有り
輸入盤CD


吹きすぎず余白を残した簡潔な語り口がマイルスにも底通する、純正ハード・バップとモード・ジャズの中間ぐらいなスタイリッシュめのトランペット・ブロウに瑞々しく引き込まれる傑作ライヴ1961!待望のCD化!!! 輸入盤CD WEBSTER YOUNG ウェブスター・ヤング / A QUIET LEGEND : Live in Saint Louis 1961[FSRCD 1158]

販売価格: 2,350円(税込)
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商品情報
Fresh Sound

★1932年にサウスカロライナ州コロンビアで生まれ、ワシントンD.C.で育ったコルネット/トランペット奏者のウェブスター・ヤングは、ルイ・アームストロングの薫陶を受け、ディジー・ガレスピーらビバップのパイオニアからインスピレーションを得てジャズへの情熱を育んだ。ガレスピーの影響を受けた初期のスタイルから 「リトル・ディズ 」の愛称で親しまれたヤングは、ワシントンの活気あるジャズ・シーンで腕を磨いた後、朝鮮戦争中に陸軍に従軍し、ピアニストのハンプトン・ホーズとバンドを組んだ。

★1956年、ヤングはマイルス・デイヴィスの助言に従ってニューヨークに移り住み、レスター・ヤング、バド・パウエル、ジャッキー・マクリーン、ジョン・コルトレーンといった著名なミュージシャンたちと共演しながら、モダンジャズのムーブメントに没頭した。

★同年、彼はジャッキー・マクリーンの画期的なアルバムに参加し、コルトレーンとともにプレステージ・レコードの『インタープレイ・フォー・トゥー・トランペット・アンド・トゥー・テナーズ』に参加、モダンジャズにおける独特の声としての評判を確固たるものにした。

★1959年にワシントンD.C.に戻ったヤングは、1961年にミズーリ州セントルイスに長期滞在するなど、新たな機会を追求した。リトル・ネロ・ラウンジに在籍していた頃、ジャズ愛好家のフランク・スーサンが企画したライブ・レコーディング・セッションで、この地域の一流ミュージシャンを集めたクインテットを率いるヤングの姿が捉えられている。このセッションは、マイルス・デイヴィスから深い影響を受けたヤングの進化したスタイルを浮き彫りにされ、彼の芸術性を示す貴重な証言となっている。

★このリリースは、ウェブスター・ヤングの芸術性を讃えるもので、その控えめな輝きとソウルフルな表現力は、ジャズ界の静かな伝説であり、今もなお共鳴し続けている。録音は少ないものの、彼のユニークな歌声はジャズの歴史に忘れがたい足跡を残し、その才能はもっと評価されるべきミュージシャンの深みと優美さを体現している。(レーベルインフォ)