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ホーム2024年10月REVIEWきめ細かでクール&ロマネスクなフランス人ならではの馨しきエスプリっぽさとハード・バップらしいダイナミック・アクションやアーシー&ファンキー感がバランスよく融け合った抒情派ピアノ・トリオの謹製品 輸入盤CD PAUL LAY ポール・ライ / L'ODYSSÉE DE PAUL LAY
商品詳細
★フランス-パリを主たる拠点として国際的活動を続け、Laborie JazzやGazebo、Scala Music等から着々とリーダー・アルバムも発表して評判を上げ、先頃の一作「Blue In Green」が好評を博していたフランス人ピアニスト:ポール・ライ(1984年フランスのオルテズ=Orthez生まれ)の、これは先作よりも前=2020年10月に吹き込まれていたピアノ・トリオ基本での一編。

★繊細で端正そして透明感と仄かな陰影が交錯する中に潤いや清涼さを湛えた、ニュアンスに富む生鮮クリアー・タッチのピアノが、耽美的メロディー・センスに溢れると同時に正攻法のバップ・アクション理念や結構黒っぽいブルース・フィーリングもしっかり備わった躍動型のリリカル・グルーヴィー・プレイを歯切れよくも滑脱に綴って、爽やかであり渋くもあるスモーキーかつダイナミックに行間含蓄っぽく旨味が滲むような独特の魅力を放ち、シャープでいて摺り足で躙り寄ってくる感じもするドラム&ベースの瞬発力に長けた半遊撃的サポートもピタリと微細にツボにハマッた、全体を通じ主役ピアノのフレッシュネスとコク深さの入り混じった奥行きある弾鳴〜個性のあり様に知らず知らず引き込まれる、中々典雅な好演内容。

★概ね1曲1曲は比較的簡潔にまとめられ、ソロ・ピアノが5曲あるがそこではバラードを基調としたデリケート&テンダーな唯美主義的行き方でしっとりと魅了し、メインのトリオ曲群ではより動きの烈しさやスピード感を強めた起伏のあるアクティヴ・リリカル奏演が聴かれる、という、一貫して歌心〜旋律や和声の端麗美を重んじたしかし凹凸並びに迫真スリルにも富むユーロ系らしい浪漫香るアプローチが展開され、ベース&ドラムの"痒い所に手が届く"芸の細かいバックアップに上手く触発される恰好で、ライ(p)の、表情多彩で機転の利いたクール・マイルドなメロディック・インプロヴィゼーション=風流な語り口の妙が清々しくもちょっと妖しく翳った幽遠なる冴えを見せて、何とも瑞々しい感動を味わえる。

→元を辿ればハンコックやジャレット、コリアらに行き着きそうだが最早一々その出所を意識させることもなく独自のキャラが確立されており、ロマンティック面であれ力学面であれアーシー&ファンキー色濃い牧歌的フォーキー面であれ、フランス人アーティストとしての矜持を多分に感じさせるエスプリと微妙にアンニュイな憂いに彩られたユニークな世界観をブレなく貫くその、幾分クラシック・ピアノからの流れを仄めかす一方でしっかりハード・バップらしさもあったりするそうしたバランスのとり具合は濃やかで絶品。宙をたゆたうようなスペイシーな浮遊感漂う心象スケッチ風のインタープレイ趣向にとりわけ抜群の機微を発揮するSzandai(b)&コントマヌー(ds)の活躍もトゥレ・ビアン。

01. Thème D'Ulysse Un Héros Se Conquiert Lui-même (1:59) (solo piano)
02. Départ D'Ithaque (4:17)
03. Argos L'Agile (4:05)
04. Eole (6:12)
05. Brume (0:32) (solo piano)
06. Circé (4:09)
07. Polyphème (3:37)
08. Thème D'Ulysse Vers De Nouveaux Écueils (1:50) (solo piano)
09. Charybde Et Scylla (4:35)
10. Calypso (5:25)
11. Avant Les Sirènes (0:16) (solo piano)
12. Les Sirènes (6:16)
13. Retour À Ithaque (7:10)
14. Oikos (3:28)
15. Thème D'Ulysse L'Éternel Et Impossible Retour (1:26) (solo piano)

Paul Lay (piano)
Matyas Szandai (bass except 01, 05, 08, 11, 15)
Donald Kontomanou (drums except 01, 05, 08, 11, 15)

2020年10月3,4日フランス Studio de Meudon録音

レーベル:Gazebo

在庫有り
輸入盤デジパック仕様CD



きめ細かでクール&ロマネスクなフランス人ならではの馨しきエスプリっぽさとハード・バップらしいダイナミック・アクションやアーシー&ファンキー感がバランスよく融け合った抒情派ピアノ・トリオの謹製品 輸入盤CD PAUL LAY ポール・ライ / L'ODYSSÉE DE PAUL LAY[AD6520C]

販売価格: 2,500円(税込)
数量:
商品情報
GAZEBO

Recorded on Oct.3,4 and 5,2020
at Studio de Meudon by Boris Darley
Mixed by Boris Darley
Mastered by Dominique Dume Poutet
Photos by Sylvain Gripoix.Graphic
Design by Olivier Linden
Produced and prepared for release
by Lauren de Wilde