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ホーム2024年10月REVIEW暴れまくるアナーキーなカオスっぽさと折り目正しく整ったアンサンブルの様式美や晴朗メロディアス傾向が共存する大友一流の祝祭的コンテンポラリー抒情派ファンク・アクション・ビッグ・バンド会心打! CD 大友 良英 スペシャルビッグバンド OTOMO YOSHIHIDE SPECIAL BIG BAND / STONE STONE STONE
商品詳細
★フリーやノイズ系に真価を発揮するラジカルな進歩派ギター・インプロの急先鋒であり、また、映画やTVドラマのサントラも多々手掛けるなど、オールラウンドな名コンポーザー&名アレンジャーでもある才人:大友良英(1959年神奈川県横浜市生まれ)の、本盤は、突出個性派揃いのスペシャルビッグバンドを率いゲスト陣も次々交えつつの、大友のただならぬ気合の爆発ぶりが生々しく伝播してくる熱演が聴かれる入魂の一作、=2020年に一部先行リリースが始まり2022年に完全なフル・アルバムの形で発表されたLittle Stone(大友のレーベル?)よりの人気アルバムの、コンプリート仕様での再発版。

★爆発的な勢いとダイナミズムをみなぎらせた重層感あるアンサンブルがカラフル&リズミカル・グルーヴィーに轟き渡る中、フリーキーなサックス咆哮やエッジを効かせて鋭くえぐり込んでくるギター、アーシーなトロンボーン等が半ば無秩序っぽく飛び交って、アナーキーでゲリラティックな疾走型アクション世界を形作ったかと思えば、一転してマイルドで晴れやかかつおおらかな歌謡バラード風の情景が一定の烈しさや起爆感を孕みながらドラマティックに描き出されたり、更にはまたロックもしくはR&Bのインスト物っぽいノリにノッたグルーヴ・サウンドが現れたりと、中々自由奔放に姿を変えつつ大凡は「フリー・ファンク」調の律動的ノリのよさと濃密さ・精緻さを伴ったアツい快演が展開される、エキサイティングで清やかな感動に溢れた敢闘内容。

★一種のカオスっぽさやアブストラクトさを含むものの、トータルなアウトラインとしては"楽曲"らしいメロディアス傾向の際立った大友流コンテンポラリー・グルーヴ路線たる醍醐味を至って明快に示した、基本は抒情派アクション・タイプの結構スカッとした昂揚感を齎すエモーショナル熱演が繰り広げられ、フリー系の集団即興云々よりもむしろサン・ラのアーケストラ辺りに通じるサーカス的エンタテインメント性やある種の祝祭性を一貫して重んじた、大いに愉しい道程の中で、端正にして繊細なアンサンブル鳴動を背に繰り出される、大友(g)を筆頭とした銘々の嬉々として暴れまくるアドリブ・ソロ活躍が、周到に練り上げられた抜群のセンスのよさを感じさせるアレンジ意匠とも相まって実に鮮麗に見せ場を飾り、胸のすく思いだ。

★身を捩って狂おしく絶叫するが如きサックス陣の燃えっぷりや、アーシー・バップと抽象乱脈の間を往来するトロンボーン&トランペット、シュールに唸り躍るクラリネット&フルート、ちょっとタンゴっぽい様式美を湛えた哀愁のアコーディオン、辺りもそれぞれに強いインパクトを残すが、やはり何より大友(g)自身の猛ハッスルぶり=ロック・フィーリング爆発のヴァイオレント&ブルージーな泣きの大立ち回り攻勢であったりちょっと高柳ライクな硬質フリー・インプロヴァイザー然たるノイジー強襲であったり、更には仄々とした牧歌的寛ぎバンジョー・プレイであったりと、表情多彩でポジティヴな生命力に溢れたその活躍がとりわけ群を抜いて眩い輝きを放っており見事。

1. Stone Stone Stone
2. 悲しくてやりきれない Kanashikute Yarikirenai
3. Music For Kinue Hitomi
4. 孤独の歳月 Années De Solitude
5. Song For Che 〜 Reducing Agent
6. GINGA
7. Music For Taiji Tonoyama
8. Gallophy
9. Hong Kong Hong Kong Hong Kong

*大友 良英スペシャルビッグバンド:
大友 良英 Otomo Yoshihide (guitar) (turntable on 1) (banjo on 9)
江藤 直子 Eto Naoko (piano) (horn arrangement on 3)
近藤 達郎 Kondo Tatsuo (organ)
齋藤 寛 Saito Kan (flute)
井上 梨江 Inoue Nashie (clarinet)
鈴木 広志 Suzuki Hiroshi (saxophone) (horn arrangement on 2)
江川 良子 Egawa Ryoko (saxophone)
東 涼太 Higashi Ryota (saxophone)
佐藤 秀徳 Sato Shutoku (trumpet)
今込 治 Imagome Osamu (trombone)
木村 仁哉 Kimura Jinya (tuba)
大口 俊輔 Okuchi Shunsuke (accordion)
かわい しのぶ Kawai Shinobu (bass)
小林 武文 Kobayashi Takefumi (drums)
イトケン Itoken (drums on 1, 3, 5, 6, 8)
上原 なな江 Uehara Nanae (marimba, percussion)
相川 瞳 Aikawa Hitomi (percussion)
Sachiko M (sine waves)

*ゲスト:
Chris Pitsiokos alto saxophone on 1, 8)
Rully Shabara (Senyawa) (voice on 8)
Wukir Suryadi (Senyawa) (self-built instruments on 8)
類家 心平 Ruike Shinpei (trumpet on 3, 8)
吉田 野乃子 Yoshida Nonoko (alto saxophone on 3, 8)
Yuen Cheewai (electronics on 6, 9) (gamelan on 6) (guitar on 9)
Yan Jun (voice on 6, 9)
Ryu Hankil (electronics on 6, 9)
dj sniff (field recording in Hong Kong 29 sept 2014 on 9)
Kahimi Karie and Niki (voice & happiness on 9)

2022年日本作品

レーベル:Little Stone Records

在庫有り
紙ジャケット仕様CD(シングル仕様)

暴れまくるアナーキーなカオスっぽさと折り目正しく整ったアンサンブルの様式美や晴朗メロディアス傾向が共存する大友一流の祝祭的コンテンポラリー抒情派ファンク・アクション・ビッグ・バンド会心打! CD 大友 良英 スペシャルビッグバンド OTOMO YOSHIHIDE SPECIAL BIG BAND / STONE STONE STONE[LSR002A]

販売価格: 2,100円(税込)
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商品情報
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Little Stone Records

★Little Stone Recordsより、2022年にリリースした大友良英スペシャルビッグバンドの9曲入りフルアルバム「Stone Stone Stone」を、紙ジャケット・シングル仕様の廉価版として再びリリースします。

★バンド名義のアルバムとしては6年半ぶりになる今作は、これまでとは大きく異なるマルチリンガルでハードコアなテイストに貫かれたジャズ・オルタナティブ・アルバムとなっています。Ground-Zeroから今日に至るまでの大友良英の活動の集大成とも言えるアルバムです。

★本アルバムの録音が始まったのは、コロナ禍の2020年6月。その後リモート等も使い、注目のサックス奏者・クリス・ピッツィオコスをはじめとした様々なゲストが世界各地から参加、1年以上にわたる大友による編集と中村茂樹によるミックスを経て本作が完成しました。前回発売時に収録された2020年5月先行配信ミニアルバム3曲のマスタリング違いは今回も収録。全9曲の収録です。アルバムジャケットを担当するのは、大友が敬愛する美術家の毛利悠子とデザイナーの鈴木聖。(メーカーインフォ)