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ホーム2024年8月REVIEW哀愁のスピリチュアリティに満ちたアルトやクラの切々たるリリカル・インプロヴィゼーションに怪しげなオブジェの奇音が執拗に絡みつくフレッシュ・スリル満点の感動的デュオ 紙ジャケット仕様CD 坂田 明、中島 吏英 AKIRA SAKATA, RIE NAKAJIMA / ROUGHLY RANDOM
商品詳細
★依然精力的にグローバルな活躍を続けている本邦フリー即興派アルトサックス(&クラリネット)の筆頭名手=ヴェテラン:坂田明(1945年広島県呉市生まれ)と、坂田とは2010年代半ばよりコラボを重ねてきたという、英ロンドン在住の多角的前衛アーティスト〜パフォーマー=オブジェやモーターの使い手である才媛:中島吏英(1976年生まれ)、の東京でのデュオ・ライヴ編。

★神妙そうな鈴の音やちょっと怪しいパーカッシヴなノイズがサスペンスフルに響鳴して音空間に独特の幻想的トリップ効果が齎され、そうした中で徐に繰り出されるアルトサックスやクラリネットの繊細で穏やかな概ねバラードのニュアンスを有したリリカル・インプロヴィゼーションが、静かな中に激しさをも孕んだ切々たる詩的哀愁ロマン溢れるエモーショナルかつグルーヴィーな胸に迫る魅力を放ち、これを幾分妖しげに盛り立て、と同時に茶々を入れるような感じもある奇異なるオブジェの鳴動がまた、ストレンジでビザールな神秘の妙味をマイペースっぽく揮いきった、全体を通じ殆ど爆発はしないヒタヒタと摺り足で歩を進めてゆく風なメディテイティヴ&スピリチュアルな落ち着いた道行きに、瑞々しく感動させられ、そしてジワジワとスリリングに昂揚させられる白眉の濃密内容。

★異形でアブストラクトなシュールさ満点の雑音めいた攻勢を掛けてくる中島の、間合いの計り方絶妙にして悪戯に熱中するようでもある奇音の繰り出しが一瞬一瞬・その場その場で実に的確なイリュージョナル・グルーヴ効果を上げていて卓越しており、対する坂田の、あくまでスピリチュアルな抒情的バラード・インプロヴァイザーの態を崩さない、訥々と祈るが如き瞑想感漂うポエティック・プレイがしみじみとした風流な「味」を見せていてこれまた絶品→聴く者の胸を深く打ち、といった具合で、これまで聴いたことのないオブジェの鳴り様に新鮮に驚愕させつつ、坂田のリリシストとしての理想的最良の姿・究極の奥義がじっくり満喫できる、という入神の充実作に仕上がっている。見事。

1. Random 1 (35:05)
2. Random 2 (44:41)
収録時間:79分47秒

坂田 明 Akira Sakata (alto saxophone, clarinet, bell, singing bowl, vocal≒voice)
中島 吏英 Rie Nakajima (object, motor, 手製管楽器?)

2023年12月4日東京Ftarriでのライヴ録音

レーベル:ftarri

在庫有り
国内制作・紙ジャケット仕様CD

哀愁のスピリチュアリティに満ちたアルトやクラの切々たるリリカル・インプロヴィゼーションに怪しげなオブジェの奇音が執拗に絡みつくフレッシュ・スリル満点の感動的デュオ 紙ジャケット仕様CD 坂田 明、中島 吏英 AKIRA SAKATA, RIE NAKAJIMA / ROUGHLY RANDOM[ftarri 946]

販売価格: 1,790円(税込)
数量:
商品情報
ftarri

★日本フリージャズ / 即興音楽界の至宝、坂田明と、英国ロンドン在住で欧州をはじめ国際的に活躍するサウンド・アーティストの中島吏英は、2010年代半ばより国内外で共演を続けている。

★中島吏英が一時帰国中の2023年12月4日、ふたりは東京 Ftarri に出演し、デュオ演奏を2セット披露。坂田はアルト・サックスとクラリネットを使用。熱いブロウは封印し、終始抑制を効かせ淡々と厳かに吹奏。時折吹奏を止めて、鈴やシンギング・ボウルを空間に響かせる(2曲目ではお馴染み、いぶし銀の語りも)。中島は床に置いたりスタンドから吊るしたりした、いくつもの小物からモーターで種々の音を生む。さらに自作の楽器を吹いて音を出す。本CDには、全体で80分近いコンサート2セットをすべて収録。
★中島吏英 <なかじま りえ> 
アーティスト。ロンドン在住。自作の電池モーターとファウンド・オブジェを組み合わせ、サイトスペシフィックに音を配置していくインスタレーション、パフォーマンスによって、サウンドアートとビジュアルアートの双方から注目されている。2013 年からデヴィッド・トゥープと「Sculpture」プロジェクトを共に手がけ、ピエール・ベルトとの「Dead Plants and Living Objects」プロジェクト、山本景子とのバンド「O YAMA O」、坂田明、 デヴィッド・カニンガムなど多くのミュージシャンとのコラボレーションを行う。