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ホーム2024年9月REVIEW北欧浪漫派ならではのデリケート&エレガントな奥深い哀愁風情にファンキー・バップ的粋渋吟醸感も隠し味っぽく加えられたリリカル・ピアノの極意 CD HENRIK GUNDE, JESPER BODILSEN, MORTEN LUND ヘンリック・グンデ、イェスパー・ボディルセン、モーテン・ルンド / MOODS ムーズ
商品詳細
★ヘンリック・グンデ(p)(1969年デンマークのテアボー生まれ)&イェスパー・ボディルセン(b)(1970年デンマーク-シェラン島のハスレヴ生まれ)&モーテン・ルンド(ds)(1972年デンマーク-ユラン半島のヴィボー生まれ)というデンマークのオールスター・トリオによる、これまで配信オンリーのリリースだった、バラードや歌物をメイン・レパートリーにごく平易で優しい妙演が聴かれる人気シリーズ:"Moods"2連作が世界初CD化→これはその第1集。2022年Mingus Records作品。

★繊細で端正な一つ一つの指使いからきららかな光沢が放たれるかのような瑞々しいクリスタル・タッチのピアノが、メロウ・テンダーにロマンティシズムを映しながら同時にブルージー&バピッシュな吟醸感やグルーヴをもその内側に自ずと体現する、ニュアンス濃やかでいて絶妙にバランスのとれたリリカル・バップ・ピアノの理想形とも云うべき節度と落ち着きあるメロディック・スインギー・プレイを、流れるような滑らかさ・優雅さをもってセンシティヴに紡いで、詩情の深淵を見る思いの幽遠なる魅力を放ち、また清新で爽やかこの上なしの感動を齎し、肉太くヘヴィーウェイトにウネり波打つベースや神妙な息遣いで研ぎ澄まされた打撃音を繰り出すドラム、らのいずれも機微に富んだ躙り寄るが如きサポートも実に的確にツボにハマりきった、全編抒情派ピアノ・トリオの鑑たるエレガントかつグルーヴィーな快演が貫かれてフレッシュに心洗われる会心打内容。

★歌心とスイング感を何より大切にし、インティメイトな寛ぎの中にも適宜意表を衝くスリル&サスペンスを多分に含んだ、何げにメリハリ充分の基本はあくまでポエティシズム重視・リリシズム重視の殊の外美しい旋律&ハーモニーを持つアクティヴ・ロマネスク妙演、が優しくも背筋の伸びた凛々しさで展開してゆき、雄弁でスピリチュアルなボディルセン(b)やシャープなキレ味で迫るルンド(ds)両人の存在感満点の活躍も大いに光るが、しかしやはり先ずもって一座の花形:グンデ(p)の、折り目正しくデリケートそれでいてしっかり勢いを感じさせる果敢なアドリブ奮戦〜語り口が一切ブレのない鮮麗なる冴えを、煌めきを見せていて卓抜だ。

→グループ全体のアウトラインはヨーロッパ耽美派ピアノ・トリオの典型、要するにエヴァンス・トリオ辺りを出発点としつつそれを現代欧州流に翻案した風な趣があるが、グンデ(p)の演奏にはユーロ系独特のデリカシーや浪漫傾向、唯美性、アート色も勿論認められるものの、それと同等ぐらいの割合でアメリカン・ハード・バッパー気質っぽい粋渋吟醸テイストが確固と顕れている、という、クール・フォーキーかと思えばコク旨ファンキーにも裏返るそうした均衡のとり様にこそ、誰にも似ていない独自の妙味がある。

1. Blame It On My Youth
2. My Funny Valentine
3. Solveigs Sang
4. Kärlekens ögon
5. I Will Wait For You
6. Bye Bye Blackbird
7. Moon River
8. Softly As In A Morning Sunrise
9. Fanølyng

Henrik Gunde (piano)
Jesper Bodilsen (bass)
Morten Lund (drums)

2022年Mingus Records作品

レーベル:寺島レコード

在庫有り
国内制作セミダブル紙ジャケット仕様CD






北欧浪漫派ならではのデリケート&エレガントな奥深い哀愁風情にファンキー・バップ的粋渋吟醸感も隠し味っぽく加えられたリリカル・ピアノの極意 CD HENRIK GUNDE, JESPER BODILSEN, MORTEN LUND ヘンリック・グンデ、イェスパー・ボディルセン、モーテン・ルンド / MOODS ムーズ[TYR 1127]

販売価格: 3,150円(税込)
数量:
商品情報
寺島レコード

★ピアノトリオとはかくあるべき。彼らが織り成す演奏はこんなにも美しく、優しく語りかけてくる。北欧を代表するベーシスト、イェスパー・ボディルセン、ドラマーはモーテン・ルンド、そしてピアニストのヘンリック・グンデの北欧ピアノトリオ作品が世界初CD化!

★寺島靖国が「どうしてもCD化したい」と切望した2作品が遂に世界初CD化となる。「彫刻や絵画のような美しさ」と表現したら良いだろうか。彼らが奏でる一音、一打に心を奪われる。(1)「Blame It on My Youth」冒頭の煌めくようなピアノから幕開け、(2)「My Funny Valentine」、(5)「I Will Wait for You」、(6)「Bye Bye Blackbird」、(7)「Moon River」、(8)「Softly as in a Morning Sunrise」といった馴染み深いスタンダードは原曲を大切にしつつ、洗練されたメロディーは静かな躍動感をたたえ、聴くものに新たな感動を与える。北欧ジャズやピアノトリオを好きな方に贈る『Moods』『Moods Vol.2』は2作同時発売。(メーカーインフォ)

【解説】寺島靖国