★マシュー・ジー(1925-1979)は、遅ればせながら1956年に、リーダーとして最初で唯一のアルバム『Jazz by Gee』を録音する機会を得たが、明らかにふさわしい社会的評価を得ることはなかったが、同業者たちから確かで永続的な尊敬を集めた才能あるジャズマンのひとりである。レナード・フェザーは、ジーを "バップの影響を受けたトロンボーン奏者の中で、最も過小評価されている最高の一人 "と評した。
★ジーが最初に影響を受けたのは、スタイルだけでなく、トロンボーンを演奏することを決意したことだった。ジミー・ランスフォード・バンドで時代の先端を行くトロンボーンを演奏していたトラミー・ヤングの演奏を聴いたことがきっかけだった。アラバマ州立大学で音楽的名声を高めた後、ジーはニューヨークに、最初のビッグバンドの仕事はアースキン・ホーキンスのバンドだった。
★兵役後、1946年にディジー・ガレスピー、ジーン・アモンズ=ソニー・スティット・グループ、カウント・ベイシー、イリノイ・ジャケと活動した後、ニューヨーク近郊でフリーランスに。1959年から1963年までデューク・エリントン・オーケストラと断続的に共演。その後、1960年代にはポール・クイニシェットやブルックス・カーとの小編成グループ、ソニー・スティットやジョニー・グリフィンとのビッグバンドで演奏した。ジーのお気に入りのトロンボーン奏者はJ.J.ジョンソンとベニー・グリーンであり、彼の作品には彼らへの憧憬の念が感じられる。
★しかし、彼のドライヴするような急降下するスタイルには、ジー独特のものがさらにあった。そして、それがどれほどのジャズであったかを、より多くの人々が評価する時が来たのだ。セプテット・ナンバーでは、テナー・サックスのフランク・フォスター、トランペットのケニー・ドーハム、バリトン・サックスのセシル・ペインが際立っていた。クインテットでは、チャーリー・パーカーへの恩義に加え、明確なサウンドと独自のアイデアを持つ数少ないアルト・サックスのひとり、アーニー・ヘンリーをフィーチャーした。両セッションのリズム・セクションはアート・テイラーが担当していた。ブルックリン出身の若手ピアニスト、ジョー・ナイトは、終始非常に堅実なサポートを提供した。マシュー・ジーのリーダーとしてのディスコグラフィーは限られているため、マシューがソロやサイドマンとして参加した他のアーティストのアルバムから5曲をボーナストラックとして追加した。(レーベルの紹介文)
01. Out of Nowhere (Green-Heyman) 3:23
02. I'll Remember April (Raye-dePaul-Johnston) 4:12
03. Joram (Bill Massey) 3:03
04. Sweet Georgia Brown (Bernie-Pinkard-Casey) 2:56
05. Lover Man (Davis-Ramirez-Sherman) 4:59
06. Gee! (Matthew Gee) 6:08
07. Kingston Lounge (Matthew Gee) 8:42
08. The Boys from Brooklyn (Matthew Gee) 7:54
09. Moe's Bluff (Elmo Hope) 5:08 *
10. Caracas (Lou Donaldson) 5:59 *
11. The Stroller (Lou Donaldson) 5:36 *
12. On Your Toes (Illinois Jacquet) 3:18 *
13. Close Quarters (F.Foster-J.Newman) 5:18 *
*ボーナス・トラック
Tracks #1-8, from the 12-inch album “Jazz by Gee!” (Riverside RLP 12-221)
Tracks #9-11, from the 10-inch album “Lou Donaldson Sextet, vol.2” (Blue Note BLP-5055)
Track #12, from the 10-inch album “Jazz by Jacquet” (Clef MG C-167)
Tracks #13, from the 10-inch album “Joe Newman and His Band” (Vanguard VRS 8007)
Personnel on “Jazz by Gee!”
MATTHEW GEE QUINTET [#1-5]
Matthew Gee, trombone; Ernie Henry, alto sax; Joe Knight, piano;
Wilbur Ware, bass; Art Taylor, drums.
Recorded at Reeves Sound Studios, New York City, August 22, 1956
MATTHEW GEE SEPTET [#6-8]
Kenny Dorham, trumpet; Matthew Gee, trombone; Frank Foster, tenor sax; Cecil Payne, baritone sax; Joe Knight, piano; John Simmons, bass; Art Taylor, drums.
Recorded at Reeves Sound Studios, New York City, July 19, 1956
Pesonnel on Bonus Tracks:
LOU DONALDSON SEXTET [#9-11]
Kenny Dorham, trumpet; Matthew Gee, trombone; Lou Donaldson, alto sax;
Elmo Hope, piano; Percy Heath, bass; Art Blakey, drums.
Recorded at Van Gelder Studio, Hackensack, NJ, August 22, 1954
ILLINOIS JACQUET SEPTET [#12]
Russell Jacquet, trumpet; Matthew Gee, trombone; Illinois Jacquet, tenor sax;
Cecil Payne, baritone sax; Raymond Acea; piano; Al Lucas, bass; Shadow Wilson, drums.
Recorded in New York City, December 11, 1953
JOE NEWMAN SEPTET [#13]
Joe Newman, trumpet; Matthew Gee, trombone; Frank Wess, tenor sax & flute; Frank Foster, tenor sax; Johnny Acea, piano; Eddie Jones, bass; Osie Johnson, drums.
Recorded in New York City, March 9, 1954
Mono · 24-Bit Digitally Remastered
Blue Moon Producciones Discograficas, S.L.
こちらで試聴出来ます。
在庫有り
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