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ホーム2024年5月REVIEW豪快でタフ&ストロングな結構男っぽい武骨ダイナミック・アクションに真価を発揮する怒涛のハード・ドライヴィング・テナー咆哮、益々絶好調! CD NICOLE GLOVER ニコール・グローヴァー / PLAYS
商品詳細
★先年の一作「Strange Lands」や溯ってPosi-Toneの企画コンボ:Out To Dinnerの作品等で確かな評価+支持を得ていた、ニューヨークのメインストリーム・シーン第一線で精力的な活動を続ける、硬派で鳴らした現代テナーサックスの女傑(教育者でもある):ニコール・グローヴァー(1991年米オレゴン州ポートランド生まれ)の、今回は、ベース&ドラムとのトリオとそれにスティーヴ・ネルソンのヴィブラフォンが加わったカルテットとで半々ずつ聴かせる、また気合もひとしおの入魂編。

★太く重厚で締まりと丸みが渾然一体化した、陰影濃い中々味のあるトーンのテナーが、豪放磊落でタフ&ストロングなパワー全開のダイナミック・アクションと、幾分か脱力した思索性も漂うまろやかめのスムース・スタイル、を上手く使い分け、また混合しつつメリハリある文脈を形成してゆく、トータルなアウトラインとしては苦味走った硬派体質を旨としているものの結構メディテイティヴなリリカル傾向も適度に垣間見せる独自の語り口で、ハード・ドライヴ感とダークネス溢れる逞しき華を堂々と成し、一方、荒削りでゴツいドラム&ベースの迫力満点の轟鳴や、メタリックで固いパーカッシヴ攻勢で追撃してくるヴィブラフォンのソリッド・プレイ、も各々頼もしく魅力を際立たせた、しかしやはり何よりも先ず主役テナーの威風&気魄みなぎったデッカい咆哮に壮快に圧倒される会心打内容。

★雄渾のスケールと生々しくワイルドな強靭さにほぼ貫かれた、甘さ控えめのハードボイルドなスウィンギン・バップ熱演が質実剛健そうに展開され、ゴードン(ds)やアレン(b)の体当たりでぶつかってくるような野性味ある強壮バックアップ、にガッチリ支えられ、また触発されて、グローヴァー(ts)の腰を据えて精悍軒昂に躍動するアドリブ奮戦が、猛々しくもテイスティー・グルーヴィーに盛り上がりを呈してゴキゲンだ。

→基本はロリンズやジョーヘン辺りの分厚く渦巻くが如きハード・ドライヴィングな唸り吠え奏法をよりドス黒く暗転させた、ようなシリアスで男っぽいタフネスほとばしった勇猛肌の武骨な芸風を身上としており(以前はもうちょっとコルトレーン〜ブレッカー寄りだった印象があるが、ここに来てスタイルの根幹が変化してきた模様?)ガツンと、或いはワシワシと昂揚させてくれるが、けだるい半内省路線の#3ではより繊細なリラクゼーション描写に、スタンダード・バラードの#7ではベン・ウェブスターとかにも通じる掠れ気味でルーズに引き摺る感じのスモーキーな憂愁表現に、それぞれしっかり新味も見せる、という、根は豪快覇者でありながらさりげなく幅のある、そしてコクめいた濃い旨味を漂わすそうした芸風、吹鳴のあり様はノックアウト力抜群にして説得力も十二分。また、主にハードな打楽器的硬質アタック!で容赦なく攻め込みつつ、バラード#7では類稀な詩的マイルド・メロディストぶりも遺憾なく発揮するネルソン(vib)の(余裕を感じさせる)客演も好アクセント。

1. Open Or Close (4:52)
2. The Fox (4:47)
3. The A-Side (5:01)
4. Munsoon (5:09)
5. Inception (6:01)
6. One Second, Please (4:59)
7. I've Grown Accustomed To Her Face (5:51)
8. Blues For Mel (5:50)

Nicole Glover (tenor saxophone)
Steve Nelson (vibraphone on 2, 6, 7, 8)
Tyrone Allen (bass)
Kayvon Gordon (drums)

2023年6月11日米ニュージャージー州イングルウッド・クリフスのVan Gelder Recording Studio録音

レーベル:Savant

在庫有り
CD






豪快でタフ&ストロングな結構男っぽい武骨ダイナミック・アクションに真価を発揮する怒涛のハード・ドライヴィング・テナー咆哮、益々絶好調! CD NICOLE GLOVER ニコール・グローヴァー / PLAYS[SCD 2213]

販売価格: 2,420円(税込)
数量:
商品情報
SAVANT

女性テナー奏者ニコール・グローバーのSAVANT2作目
前作に引き続きジェレミー・ペルトがプロデュース。ヴィブラフォン奏者スティーヴ・ネルソンが4曲にゲスト参加。自然なリバーブが心地よい伝統のヴァン・ゲルダー・スタジオ録音


★オレゴン州ポートランド生まれの女性テナー奏者ニコール・グローバー。10 才でクラリネットを始め、その後テナーサックスに転向、大学卒業後の 2011 年に故郷に戻り、グラミー賞受賞アルバム「Radio Music Society」等に参加。現在は、ニューヨークを拠点にして自身のジャズ・トリオや複数の即興演奏アンサンブル等と演奏、「Smalls」や「Smoke」等のジャズクラブに出演して積極的活動中。「早熟な才能」、「ライジング・サックス奏者」等と評される。

★本作は SAVANTからの2作目。2020年の1 作目『Strange Lands』(SCD 2191)から引き続きジェレミー・ペルトがプロデューサーを務めたピアノレスのトリオ作。グローヴァーの師匠の一人である故マルグリュー・ミラーのバンドで重要な役割を果たしていたヴィブラフォン奏者スティーヴ・ネルソンが 4 曲にゲスト参加。

★オリジナルに重きを置いた『Strange Lands』とは異なり、本作はジャズの名曲を中心にした内容で、ネルソンが参加しブルーノートのクラシック・サウンドを彷彿とさせるケニー・ドーハムの「The Fox」、オーネット・コールマン作曲の「Open or Close」、ラッキー・トンプソンの「Munsoon」、エルモ・ホープの「One Second」などを収録。

★録音はニュー・ジャージーのルディ・ヴァン・ゲルダースタジオ。長年ヴァン・ゲルダーのアシスタント・エンジニアとして働いていたモーリン・シックラーが録音を担当している。アコースティックな楽器の音を知り尽くした見事な録音にも注目。(新譜インフォより)

Recorded At Van Gelder Recording Studio, Englewood Cliffs, Nj On June 11, 2023