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ホーム2024年3月REVIEWバップ+モンク風だったりクール・モーダルだったりの颯爽としたピアノや、レイジー・スモーキーなけだるさとハード・ドライヴィングな威勢を上手く使い分けるテナーらがフレッシュ・テイスティーに見せ場を飾るトリオ二本立て快編 CD CORNELIA NILSSON コルネリア・ニルソン / WHERE DO YOU GO?
商品詳細
★スウェーデン出身でコペンハーゲン(デンマーク)を拠点に活動している女性ドラマー:コルネリア・ニルソン(1992年スウェーデンのルンド生まれ)の、ダニエル・フランクのベースを不動の屋台骨としつつ、アーロン・パークス(p)とガーボル・ボラ(ts)が交代で現れる、ピアノ・トリオもしくはテナーサックス・トリオによる初リーダー・アルバム。

★すばしっこく賑々しくも精確巧緻に急所を衝いてくるかのようなドラムの敏捷ダイナミズム攻勢や、バネとウネりを強力に利かせてハード・ドライヴィングに波打ち唸るベースの躍動、にガッチリ頼もしく支えられ、また刺激されて、輪郭のクッキリ鮮明な硬質タッチ・ピアノの、ある時は伝統的バップ・イディオムとモンキッシュ語法を掛け合わせたシブめの直進スイングを見せ、またある時はモーダル・スマートな思索性を帯びた現代感覚溢れるアクション技を余裕で颯爽とキメる、という抑揚豊かな活躍や、ふくよか&まろやかで旨味ある音色の魅力も際立ちつつ流れるようにスムースに美メロを歌うテナーの滑脱吹奏、が各々スター性充分のおいしい見せ場を飾ってゆく、全体を通じ主役2人交代制の二層構造的な行き方で清新味も途切れず爽快に愉しませる好演内容。

★基本は硬派でシリアスなハード・バップ・ジャズの正統らしい演奏を旨としているが、メロディアスな抒情味・和ませ要素にも事欠かない、上手く剛柔バランスのとれた分かりやすい娯楽的道程が続き、リーダーであるニルソン(ds)の多彩でいて的確にビートを刻みながら中々雄弁な歌心をも感じさせる闊達ワザや、芸達者にして節度をわきまえた振る舞いにほぼ終始するフランク(b)の含蓄ある妙演、も濃やかに光る中で、花形役のパークス(p)とボラ(ts)のアドリブ・プレイがフレッシュかつ豊饒なる盛り上がりを、冴えを見せて素晴らしい。

★パークス(p)の、最得意と思しき"バップ+モンク"的アプローチの他、モード色を強めつつもあくまでクールに筆を進めるダイナミックな立ち回りや、浮遊感漂うスローリー・インタープレイ・スタイルに乗せた奥行き深遠な心象スケッチ的詩情表現、落ち着いた寛ぎバラード調の枠組の中で垣間見せる洒脱だがピリッとダーク・ビターでもある憂きメランコリー描写、といった辺りにも新味があったりと、曲によってスタンスを変え結構多様にチャレンジングな試みに没頭するかのような「アーロン・パークス・ショウケース」風の奮戦が得難い煌めきを放っており、かたやボラ(ts)の、レイジー・スモーキーなちょっとけだるいリラクシング・ブロウを根幹とし、時にはファラオ・サンダースとソニー・ロリンズを掛け合わせたが如きハード・ドライヴ感みなぎるスピリチュアル&アグレッシヴな咆哮も炸裂させる、その緩急巧みな役者ぶりも妙味十分だ。

01. John's Abbey (Bud Powell)
02. Ninni / Motions (Cornelia Nilsson)
03. The Sphinx (Ornette Coleman)
04. Where Do You Go? (Alec Wilder / Arnold Sundgaard)
05. East Of The Sun And West Of The Moon (Brooks Bowman)
06. The Wanderer (Cornelia Nilsson)
07. Ugly Beauty (Thelonious Monk)
08. For A Father / Dirge For Europe (Cornelia Nilsson / Krzysztof Komeda)
09. That Was Recording, Right? (Cornelia Nilsson)
10. Saturn's Return (Cornelia Nilsson)

Cornelia Nilsson コルネリア・ニルソン (drums)
Daniel Franck ダニエル・フランク (bass)
Aaron Parks アーロン・パークス (piano on 01, 02, 04, 06, 08, 09)
Gábor Bolla ガーボル・ボラ (tenor saxophone on 03, 05, 07, 10)

2022年1月(#03, #05, #07, #10),2023年6月(#01, #02, #04, #06, #08, #09)デンマーク-コペンハーゲンのファーヴムレン録音

レーベル:Stunt

在庫切れ
可能な限りお取り寄せ致します

三つ折りデジパック仕様CD



バップ+モンク風だったりクール・モーダルだったりの颯爽としたピアノや、レイジー・スモーキーなけだるさとハード・ドライヴィングな威勢を上手く使い分けるテナーらがフレッシュ・テイスティーに見せ場を飾るトリオ二本立て快編 CD CORNELIA NILSSON コルネリア・ニルソン / WHERE DO YOU GO?[STUCD 23092]

販売価格: 2,400円(税込)
数量:
商品情報
STUNT

☆スウェーデンのきらめくドラマー、コルネリア・ニルソンのデビュー・アルバム!
☆アーロン・パークス、ガーボル・ボラ、ダニエル・フランクらの巨匠とコラボレーション!
☆バド・パウエル、オーネット・コールマン、ブルックス・ボウマン、セロニアス・モンクの曲とオリジナルを組み合わせたプログラム!


■スウェーデンのドラマーで作曲家、コルネリア・ニルソン Cornelia Nilsson が深く心に語りかけるデビュー・アルバム。スウェーデンのベーシスト、ダニエル・フランク Daniel Franck と彼女を中心にした2つのトリオを組み、ひとつはアメリカの「輝かしい」ピアニスト、アーロン・パークス Aaron Parks を、もうひとつはハンガリーの「テナーの巨人」ガーボル・ボラ Gabor Bolla をフィーチャーしてセッションを行いました。

★「コルネリア」や親しみをこめて「コニー」として知られる彼女は、1992年、ルンドの生まれ。ティーンエイジャーのころからアンダーグラウンドのジャズクラブを訪れ、スクルプ国民高等学校とヨーテボリ大学舞台芸術・音楽学校でドラムを学び、ルイス・ヘイズのレッスンも受けました。現在、コペンハーゲン在住。「マティーアス・ランデウス・トリオ」と「トマス・マークソン・オープン」のメンバーとしてプレー。アナス・クリステンセン、ティム・ヘイガンズ、ケニー・バロン、ロン・カーター、坂田尚子をはじめとするミュージシャンたちと共演してきました。

★彼女は、演奏する時も作曲する時も「空間」と「静寂」を重視するといい、このアルバムもそうしたスタイルで作られました。「どこへ行くの、雨が降りはじめたら どこで寝るの、夜がやってきたら……」と歌う「胸の締めつけられる美しいバラード」《Where Do You Go?》をアルバム・タイトルにとり、バド・パウエル、オーネット・コールマン、ブルックス・ボウマン、セロニアス・モンクの曲と、コルネリアの母のための《Ninni》、新たな領域を探ってみる《Saturn’s Return》など、彼女の作品を演奏しています。(新譜インフォより)