★Criss CrossやSpice of Life、Resilience、Outside in Music等よりの気合の入ったリーダー作の他、幅広いサイドマン活躍やNew Century Jazz Quintetで大いに鳴らし(ブイブイ言わせ)てきた敏腕ドラマー:ユリシーズ・オーウェンズ・ジュニア(1982年米フロリダ州ジャクソンヴィル生まれ)の、今回は、トランペットとアルトサックスをフロントに立てたメンツは入れ替わり制の2管クインテットによる、ヴァン・ゲルダー・スタジオ(米ニュージャージー州イングルウッド・クリフス)で録られた白熱のスタジオ・ライヴ編。
★シャープ&スピーディーにドシャバシャとけたたましいまでの剃刀パンチ・キック!をカマしてくるドラムの忙しなげな敏活大攻勢、に猛烈にプッシュされながら、ブルージー・ソウルとバップ・スピリットの塊のようなトランペットやアルト、ピアノらの燃えに燃える奮戦がカラフル&グルーヴィーに中身の濃い見せ場を繋いでゆく、その晴れやか&おおらかな全者一丸となった突撃驀進ぶりにスカッとさせられっぱなしの会心打内容。
★歌心とスイング感に潔く重点を絞った、ブルース・フィーリングも潤沢なこれぞ2管ハード・バップの理想形たる娯楽活劇アクション調の迷いなきダイナミック邁進、が嬉々として歯切れよく力強く続き、オーウェンズJr.(ds)の多彩で中々芸の細かい遊撃ワザも絶えず表情豊かな幅ならびに包容力のある魅力を放つ中で、各人の腰を据えて悔いなく完全燃焼するソロ活躍〜リレー合戦コーナーが、豊饒この上なしの盛り上がりを呈してゴキゲンだ。
★張り裂けんばかりの爆発力全開の轟きを見せていたかと思えばまろやかで落ち着いた寛ぎ調にも転じるベナックIII(tp)の何げに振り幅に富んだドラマティック妙技や、よりスモーキーな渋味を濃くしたハーヴィー(tp)の余裕ある人情肌バップ吹奏、今日流のファンク・アクション理念を伝統的ハード・バップのブルース表現に自然に変換させたかのようなアグレッシヴ攻勢に真価を発揮するHanahan(as)の鋭い咆哮、粋でイナセなファンキー節が鮮やかに絵にハマるアリスン(p)の旨口弾奏、思索性を孕んだモード奏法で全体を引き締めるBullock(p)の硬質プレイ、控えめながら軽やかに浮遊するが如き歌いっぷりで清涼剤効果を齎す寺久保(as)のマイルド・ブロウ、などなど、個人芸の聴きどころは殊の外充実していて云うことなし。
1. Sticks
2. Better Days
3. London Towne
4. Until I See You Again
5. Soulful
6. Heart Full Of Rhythm
7. Bird Lives
8. Helen's Song
9. Chicken n' Dumplins
Benny Benack III (trumpet on 1, 3, 6, 7)
Anthony Hervey (trumpet on 2, 4, 5, 8)
Sarah Hanahan (alto saxophone on 1 - 7)
Erena Terakubo (alto saxophone on 8)
Luther Allison (piano on 1, 3, 4, 5, 7)
Tyler Bullock (piano on 2, 8)
Philip Norris (bass on 1 - 7)
Ryoma Takenaga (bass on 8)
Ulysses Owens Jr. (drums, percussion)
Milton Suggs (vocal on 6)
※#6のpiano、#9のUlysses Owens Jr.を除くメンバーは不明
2023年3月13日米ニュージャージー州イングルウッド・クリフスのVan Gelder Recording Studioでのライヴ録音
レーベル:
Cellar Music (Cellar Live)
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