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ホーム2023年9月REVIEWドライヴ感溢れるおおらかな牧歌的マイルド・テナー・ブロウや瞑想的スピリチュアリティを孕みつつもあくまで爽やかにダイナミックな美メロを唄うピアノらがフレッシュに華を成した現代リリカル・アクション・グルーヴ路線のクリーンヒット! CD MARK GUILIANA マーク・ジュリアナ / MISCHIEF
商品詳細
★多方面で大忙しの活躍を続ける、万能にして進取の才覚に著しく富むコンポーザー肌の敏腕ドラマー:マーク・ジュリアナ(このスペルで"ギリアナ"もしくは"ギリアーナ"じゃなく"ジュリアナ"って読むのはちょっと疑問?)(1980年米ニュージャージー州フローラム・パーク生まれ)の、今回は、好評だった「Sound of Listening」と同一メンバー、即ちジェイスン・リグビー(ts,per)〜シャイ・マエストロ(p)〜クリス・モリッシー(b)との鉄壁カルテットを再び(と云うより前作と同時に同セッションで吹き込まれていた模様)率いての一編。

★前作「Sound of Listening」は同じ顔ぶれでも凝った多重録音やプログラミング等を使って独特の壮大なオーケストレーション並びに半ばサイバー・エレクトロニックなトリップ感、或いは変則ダンサブルなビート・グルーヴ感の強調された、M-BASE派のアップデート版とも云えるやや入り組んだ一種のフューチャー・ファンク路線だったが、本作では(前作に通じる傾向も一部にあることはあるが)よりシンプルにアコースティックな音響を活かした若干ハード・バップ寄りの行き方に概ね主眼が置かれている。

★バネを利かせてウネウネとドライヴする重厚ベースや、カラフル&スピーディーに精確巧緻なスイング・ビートを鋭く刻む軽快ドラム、らに上手く触発されながら、キュッと引き締まったトーンでホット&エモーショナルに哀歓を活写するテナー、陰影濃いストーン・タッチで力学的グルーヴ感と半瞑想的スピリチュアリティ混合のメランコリック節を綴るピアノ、がテイスティーかつちょっとダーク・ミステリアスに見せ場を繋いでゆく、全般に、ハード・バピッシュでメロディアスな人情肌娯楽傾向とそこからちょっと逸脱したカタギでない未来派テイスト(→但しこちらはわりかし控えめ)とが絶妙の按配で同居した独自のアクティヴ・リリカル世界、をフレッシュ・スリリングに愉しませる会心打内容。

★今時らしくコンテンポラリーめのリズミカル・ビートに乗せた、基本はあくまで歌心とノリのよさを重んじる、ブルース・フィーリングにも事欠かない抒情派アクション・グルーヴ路線、風の分かりやすいエンターテイニングな行き方が続き、所々である種の実験精神や思索性の打ち出された幾分かシリアスめのアプローチも見せるものの、トータルなアウトラインとしてはその純アコースティックな楽器編成も奏効して現代流ハード・バップ・ジャズの正統らしいイメージが崩れることはなく、ファンクやフューチャー系とは一味違った小気味のいい半舞踏的ノリ具合であったり、所謂アメリカーナ系統とは一線を画すおおらかでマイルドな牧歌的フォーキー・ムードであったりの、中々にユニークな要素も手伝って実に瑞々しい詩情溢れる道程に心地よくハマらせてくれる。

★リグビー(ts)の、バップ、モード、M-BASEファンク辺りまでを消化したひたすらまろやかに朗々と明るく歌う滑脱ブロウや、マエストロ(p)の、メディテイティヴ指向を本来の持ち味とするもここではより柔和でメロウ・テンダーな親しみやすい浪漫主義にほぼ徹した(時折手癖っぽく幾何学的内省型フレーズが飛び出すところもあるが)メロディストぶり、詩人ぶり、など花形役を担う二人の活躍も殊の外清新旨口なる充実を見せている。

★ザックリ捉えるなら、スティーヴ・コールマンもグレッグ・オズビーも出ては来ないが大凡のところ所謂ブルックリン派M-BASEジャズの流れを汲んでいるのは確か(それをよりシンプル・ストレート化して気持ハード・バップに接近させた感じか)。

1. Mischief
2. Confession #1
3. When The Day Turns Into Night [Album Version]
4. Alive At The Same Time
5. Confession #2
6. Radio Carbon Dating App
7. Audience Américain
8. As You Were (percussions only)

Jason Rigby (tenor saxophone, percussion)
Shai Maestro (piano except 8)
Chris Morrissey (bass except 8)
Mark Guiliana (drums, percussion)

2022年3月NYブルックリンのthe Bunker Studio録音
(Edition Records原盤)

レーベル:Agate インパートメント (Inpartmaint Inc.)

在庫切れ
可能な限りお取り寄せ致します

国内盤CD

ドライヴ感溢れるおおらかな牧歌的マイルド・テナー・ブロウや瞑想的スピリチュアリティを孕みつつもあくまで爽やかにダイナミックな美メロを唄うピアノらがフレッシュに華を成した現代リリカル・アクション・グルーヴ路線のクリーンヒット! CD MARK GUILIANA マーク・ジュリアナ / MISCHIEF[AGIP 3783]

販売価格: 2,850円(税込)
数量:
商品情報
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インパートメント

現代ジャズ・ドラムを更新し続ける鬼才ドラマー、マーク・ジュリアナの最新作が日本限定CD仕様で発売。

エレクトリック・サウンドを土台にした“BEAT MUSIC! BEAT MUSIC! BEAT MUSIC!”は、グラミー賞「ベスト・コンテンポラリー・インストゥルメンタル・アルバム」部門にノミネート、アコースティック・サイドのプロジェクト、マーク・ジュリアナ・ジャズ・カルテットによる2023年作『Mischief』 が発売になります。

2022 年10月にリリースされた5年ぶりのジャズカルテットによるアルバムが高く評価されたマーク・ジュリアナ。今作は2022年3月にNYCのバンカー・スタジオで行われた同セッションからの録音で構成されています。プログラミングやシンセを導入したサウンドが特徴的だった「Sound of Listening」に対しダイレクトにレコーディングされた音を目立った編集などを施すことなくアコースティックなジャズ・サウンドを楽しめるアルバムに仕上がっています。

『Sound of Listening』(2022)と同じセッションで録音された 『Mischief』(2023) は、同じコインの別の側面を表していると話すジュリアナのジャズ魂の詰まった最新スタジオアルバムをお見逃しなく!(メーカーインフォ)