★当Ladybirdよりの過去作品群が好評だったスウェーデンの女性歌手&ソングライター:アマンダ・ギンスブーリ(ストックホルムに育ち、南部のラテン音楽院やストックホルムの王立音大に学ぶ)と、米ニューヨークでの活動を経てスウェーデンへ移り、ストックホルムに本拠を置いて活躍中のヴェテラン・ギタリスト兼弾き語り歌手:アンディ・フィティ(フィット?ファイト?)、のデュオ・チーム=Mandy & Andy(レギュラー的に活動しているとか)による差し向かいデュオ・フォーマット(二人のデュエット・ヴォーカル+ギター)での一編。
★クリーンな透明感と仄かに甘い潤いを湛えたトーン高めのきめ細かい清爽ヴォイスの女性ヴォーカルが、軽やかで優しい真心こもったクール・メロウな抒情派演唱をしっとりと紡ぎ、一方、ちょっとスモーキーにくすんだ声色で語りに軽く節をつけた感じの自然体な男性ヴォーカルも風流に響き、そして二人の和気あいあいにして小気味よいノリを呈したデュエットが、わりかし力強く分厚さあるスウィンギンなギター弾奏に乗ってウォーム・グルーヴィーに華を成した、全体を通じ親密さとリラクゼーションに溢れた歌の世界をひたすら心地よく愉しませ、ホッと安心の中々憩える、また癒される落ち着いた快演内容。
★インティメイト&ハートウォーミングな和み感や寛ぎが空間を支配し、と同時に鋭敏で硬質感あるギターの調べが上手くダイナミズムを醸成してメリハリも齎される、トータルとしてはあくまで軽妙小粋で趣味のいいラウンジ小唄セッション風の洒落たリラクシングな行き方が続き、構成的には、ギター伴奏で先ずはギンスブーリのソロ歌唱がフレッシュ&スウィートに見せ場を飾り、やがてそこへフィティの渋味ある歌声も加わってきて、サビは二人の息の合ったロマンティックなデュエットで至福の時を迎える(?)、というのが大方の基本パターン(フィティから先に歌い出す曲もある)で、ギンスブーリの淑やかな端麗浪漫演唱にうっとり浸らせ、続くフィティの温かな洒脱節で和ませ、更に両者の色彩コントラストも鮮やかなデュエットにムーディーかつ軽快にノセる、といった具合で、肩の力は抜けていながらさりげなく隙のない劇的ストーリーラインがバッチリ高密度に形作られていて見事。
★何より注目のきららかな華たるギンスブーリの、まず声質そのものの透き通るような圧倒的瑞々しさ、圧倒的清潔感に理屈抜きでノックアウトされるが、その演唱展開はメロウ・テンダーなロマンティシズムや甘美さに溢れるだけでなく、十全に練られ磨かれたブルース・フィーリングやスキャット技辺りでのバピッシュなグルーヴ・センスの顕示、といったジャズ・ヴォーカルならではの語り口にも揺るぎない確たる妙味が発揮されており、しかもその全体のアウトラインとしては殊の外清新でキュート=可憐な軽みある瀟洒キャラが一瞬も損われることがないという、そうした誠実真摯にして脱力した涼しげな歌声のあり様は大いに蠱惑的だ。かたやフィティの、ちょっと煙霧っぽい燻し銀の掠れ具合・煤け具合を示しつつ軽く鼻唄を綴るが如き歌い回し、並びに本気度120%の結構パワフル&ソリッドな熱のこもったギター・プレイ、も"相手役"の枠を大きく上回る円熟した存在感を放っていて好印象。
01. Polite
02. You Were Mine
03. Everybody Loves You
04. When I Tell You You're Beautiful
05. Stupid Bastard
06. Hey, Listen Everybody!
07. Darn That Dream and Lover Come Back To Me
08. Isn't It A Lovely Night?
09. Have You Met Camilla?
10. Maybe Once You'll Let Me Win
11. What's On Your Mind?
12. Romans På Distans
13. I Don't Mind About The Blues (Amanda's solo vocal with Andy's guitar)
Amanda Ginsburg (vocal)
Andy Fite (guitar) (vocal except 13)
2023年スウェーデン作品
レーベル:
Ladybird
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デジパック仕様CD
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