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ホーム2023年7月REVIEW端正であり少々やんちゃでもあるカラフルな劇的アンサンブルとブラック・スピリチュアリティ溢れるデヴィッド・マレイの完全燃焼咆哮が鮮やかに融和した痛快大豊作編! CD LYDIAN SOUND ORCHESTRA conducted by RICCARDO BRAZZALE featuring DAVID MURRAY リディアン・サウンド・オーケストラ / NO MORE WRONG MISTAKES (THIS IS OUR MUSIC)
商品詳細
★才人(作編曲家)リッカルド・ブラッツァーレ(1960年イタリア-ヴェネト州ヴィチェンツァ県のティエーネ生まれ)がコンダクター&アレンジャーとして率い、イタリアの精鋭陣が集結した小型ビッグ・バンド的な中規模編成のこのアンサンブル・グループ:Lydian Sound Orchestraは1989年に結成され、Totem、Flex、Abeat、Caligola、Alma、Parco Della Musica他から趣向を凝らしたアルバム群を数多く発表して高い評価を得てきたが、今回はアメリカン・ブラック・テナーの大御所デヴィッド・マレイをフィーチャリング・ゲストに迎えての、オーネット、エリントン、ストレイホーン、ジョセフ・ジャーマン、H・ニコルス他らの名曲にブラッツァーレやマレイのオリジナルも加えた多彩なレパートリーを起伏満点に奏した入魂作。

★ピタリと息が合っていながらどこか混沌とした無秩序集団即興っぽい趣をチラつかせるところもある壮大スケールのアンサンブルが、カラフルで奥行き豊かな劇的音景色を描き出す中で、ネバっこくも猛々しく咆哮するテナーや、クール&シャープに空を斬るソプラノ、妖しい翳りと潤いを併せ持った夢幻的ギター、スマート&ジェントルでいて思索性漂うピアノ、等々、個性溢れるソロイスト勢の気合の入ったアドリブ敢闘が生々しくエモーショナルに見せ場を繋いでゆく、全編迫真白熱の昂揚感と濃い旨味を満喫できるエキサイティングな高密度内容。

★1曲1曲はそう長すぎず適度な尺にまとめられ、基本としてはコンテンポラリーなモダン・ビッグ・バンドの正統らしい、中々折り目正しく整った重層的合奏が展開され、曲毎に次々と趣を違えるなど意匠の凝らされたアレンジの工夫も奏効し色彩感&メリハリあるドラマティックな道程が創出される中で、そのアンサンブルを抜け出して颯爽と花形ぶり・千両役者ぶりを発揮するソロイストの活躍が、そうしたグループ・エクスプレッションとはコントラストも鮮やかに程好いアナーキー感をもって気魄みなぎった華々しい映えを、キレを見せて全く壮快痛快だ。

★先ずは何よりマレイ(ts)の、ちょっと粘着的に絡みついてくるような執拗なヨタりブロウであったり、音色を鋭利にひしゃげさせつつ狂おしく泣き叫ぶような慟哭風の吠えっぷりであったり、腰を据えてアーシー&ソウルフルに黒い哀歌を唄い上げるブルージー・グルーヴィー節であったりの、終始じっくり伸び伸びと本領を揮いきるブラック・スピリチュアリティに満ち満ちたその吹鳴が、全ての他者を霞ませるほどの圧倒的スター性とコク深さ〜醸熟の妙味を放っていてとりわけ傑出しており、また、怪しいバスクラとウォーム・ドライヴィングなバリトンを巧みに使い分けるR・エミリ(bs,bcl)や、ドライヴ感満点に力強く渦巻きウェイヴを描くひたすらストレートアヘッドなR・ボニソーロ(ts,ss)、晴朗牧歌的スイング・ジャズ傾向とメディテイティヴな内省カラーを交錯させるM・ネグリ(cl,as)、真っ当なブルージー・バピッシュ技をキメていたかと思えばミステリアスなゲリラ暗躍風のダークネス溢れる遊撃も炸裂させるM・アバーテ(g)、おぼろな汽笛っぽい温もり感にやや異形な奇怪さをも含ませて見せるG・ベネデッティ(tu)ら、それぞれにユニークで忘れ難いソロ・コーナーの豊作具合も卓抜。

★加えてトータル・サウンドの、フリーでこそないもののどこか不穏・不敵でアヤしいカオスめいた雰囲気を孕む鳴動のあり様もフレッシュ・スリリングこの上なく、マレイの個性とも絶妙の親和性を示していて魅力大。

01. Round Trip (Ornette Coleman)
02. Long Goodbye (Butch Morris)
03. Low Field Rain (Riccardo Brazzale)
04. East St.Louis Toodle-Oo (Duke Ellington)
05. Joseph The March (Riccardo Brazzale)
06. Dreaming Of The Masters (Joseph Jarman)
07. Lady Sings The Blues (Billie Holiday, Herbie Nichols)
08. Little Smiles (Riccardo Brazzale)
09. Chelsea Bridge (Billy Strayhorn)
10. Stubborn Blues (Riccardo Brazzale)
11. Revival (David Murray)
12. A Little Light (Riccardo Brazzale)

Riccardo Brazzale (conductor) (arrangement on 01〜10, 12)
David Murray (tenor saxophone) (arrangement on 09, 11)
Gianluca Carollo (trumpet, flugelhorn)
Federico Pierantoni (trombone)
Glauco Benedetti (tuba)
Mauro Negri (clarinet, alto saxophone)
Robert Bonisolo (soprano saxophone, tenor saxophone)
Rossano Emili (baritone saxophone, bass clarinet)
Marcello Abate (guitar)
Matteo Alfonso (piano)
Marc Abrams (bass)
Mauro Beggio (drums)
Bruno Cesselli (arrangement on 01)

2022年8月5-7日イタリア-ローマのCasa Del Jazz録音
2022年イタリア作品

レーベル:Parco Della Musica Records

在庫有り
見開き紙ジャケット仕様CD

端正であり少々やんちゃでもあるカラフルな劇的アンサンブルとブラック・スピリチュアリティ溢れるデヴィッド・マレイの完全燃焼咆哮が鮮やかに融和した痛快大豊作編! CD LYDIAN SOUND ORCHESTRA conducted by RICCARDO BRAZZALE featuring DAVID MURRAY リディアン・サウンド・オーケストラ / NO MORE WRONG MISTAKES (THIS IS OUR MUSIC)[MPR 140CD]

販売価格: 2,400円(税込)
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商品情報
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Parco Della Musica

☆現代的なアプローチで伝統的なジャズを華麗に彩るリディアン・サウンド・オーケストラ!
☆ワールド・サキソフォン・カルテットを創設したアメリカの大御所テナー、デイヴィッド・マレイをフィーチャー!


■1989年にイタリアの作・編曲家であるリッカルド・ブラッツァーレ(音楽家であり、学者、教師、プロモーターでもある)によって結成されたリディアン・サウンド・オーケストラ。現代的なアプローチによる伝統的なジャズの再構築によって多くの功績を残し、近年のイタリアン・ジャズ・シーンでもっとも人気のあるミディアム・バンドの1つとして国内外で活躍しています。編成は、サックス(クラリネット)3人、トランペット(フリューゲル・ホルン)、トロンボーン、テューバ、ギター、ピアノ、ベース、ドラムが1人ずつという中規模編成。

■本作「ノー・モア・ロング・ミステイクス(ディス・イズ・アワ・ミュージック)」では、1970年代から独自のスタイルによって多くの実績を残し、ワールド・サキソフォン・カルテットの創設メンバーでもあるアメリカの大御所テナー奏者、デイヴィッド・マレイのパワフルなサックスをフィーチャーし、デューク・エリントン、ピリー・ストレイホーン、オーネット・コールマンやハービー・ニコルス、ジョセフ・ジャーマン、ブッチ・モリスの音楽をモダンな感性で魅力的に彩っています。(新譜インフォより)
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