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ホーム2022年12月REVIEW歌心溢れるマイルド&ハートウォーミングな端麗メロディーを硬派で渋い殺陣風の伝統的バップ・イディオムを用い鋭角に表出した温故知新ピアノ会心打! CD MATTIAS ASTROM TRIO マッティアス・オーストレム / SWEDISH WALTZ
商品詳細
★スウェーデン南部のスモーランド地方で育ったスウェーデン人ピアニスト(かつてはベーシストとして活躍していた):マッティアス・オーストレムの、20年以上に渡り共演を重ねてきたベース&ドラムとの鉄壁トリオによる一編=自作曲集。

★ゴツッと固い岩石的角張り感と濃い陰影を呈し、と同時にクリーンな透明感や潤いをも自然に仄めかす、ニュアンスに富んだ骨太硬質タッチのピアノが、バップ・ピアノの伝統に深く根を下ろした殺陣の型っぽいソリッド・スクエアーなダイナミズム表現を根幹とし、モード系リリカル筋のスマートな端麗メロディーやブルース由来の吟醸的小節、なども適所適量盛り込んでメリハリorほぐれ効果を齎し、トータルとしては硬派で渋いパーカッシヴ型・力学派肌の音キャラを保ちながら歌謡的和みテイストも絶妙に見え隠れさせて巧まざるバランス感覚の卓抜さを軽々揮いきる、という鋭敏にして滑脱なプレイを歯切れよく綴ってちょっと燻し銀風の中々熟成された魅力を放ち、ベース&ドラムの堅実かつ機微濃やかな重く分厚いサポートも見事ツボにハマッた、全体を通じ揺るぎなく芯の通った安定感ある邁進が続いてテイスティー・グルーヴィーにしっかりとノセ、また和ませてもくれる安心の快演内容。

★精悍雄渾でありつつ歌心に富み、小気味よく摑みのいい律動的スイング感や真摯に歴史を重んじる風なバップ&ブルース・スピリットも潤沢に備わった、ごくシンプル・ストレートな人情娯楽指向のハード・バップ演奏が節度と品格をもって確固と推し進められてゆき、重厚でストロング&ダイナミックな輪郭の太い行き方の中にも和気あいあいとしたハートウォーミングな親密ムードが漂う、サクッとしたキレのいい道程の中で、オーストレム(p)の、どちらかと云うと北欧カラーはあまり感じさせずアメリカン・バップ・ピアノのオーソドキシーを遵守する粋渋な純正バッパー&純正スインガー気質が勝った印象の、結構スモーキーなコクのある鋭角的アドリブ技がバッチリ芳醇に冴え渡ってゴキゲンだ。

→ビル・エヴァンス辺りの流れを汲んだマイルド・ロマンティックな詩情あるフレージング〜文脈を、バド・パウエルを出発点とする濃厚に翳ったハードなバップ・アクション言語をもってあくまでシブく、あくまで硬派に音像化してゆく、といったイメージの、ヨーロッパ風情は希薄でわりかしオールド・ファッションなその筆の進め具合には、打鍵そのものの圧倒的強靭さやシルエットのクッキリした鮮明さも手伝って一点もブレるところがなく説得力も抜群で、そうした迷いなく伝統に則った芸風は却って温故知新的な新鮮味に溢れている。見事。要所要所で雄弁なウネウネ・ソロをカマしてくるオヤラ(b)の肉太轟鳴も好アクセント。

1. Småland Detour (Mattias Åström)
2. Trip To Corea (Mattias Åström)
3. Triangulation (Mattias Åström)
4. Letter To Monk (Mattias Åström)
5. Letting Go (Mattias Åström)
6. Swedish Waltz (Mattias Åström)
7. Until Further Notice (Mattias Åström)

Mattias Åström マッティアス・オーストレム (piano)
Erik Ojala エーリク・オヤラ (bass)
Daniel Olsson ダニエル・オールソン (drums)

2022年5月22日スウェーデン-バンドハーゲン(ストックホルム内)のKultivator Studio録音

レーベル:Prophone

こちらで試聴できます。

在庫切れ
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デジパック仕様CD

歌心溢れるマイルド&ハートウォーミングな端麗メロディーを硬派で渋い殺陣風の伝統的バップ・イディオムを用い鋭角に表出した温故知新ピアノ会心打! CD MATTIAS ASTROM TRIO マッティアス・オーストレム / SWEDISH WALTZ[PCD 307]

販売価格: 2,380円(税込)
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商品情報
PROPHONE

マッティアス・オーストレム Mattias Åström は、スモーランド育ちのスウェーデンのジャズ・ピアニストです。
ヴェートランド在住のオーストリアのピアニスト、ヴィルヘルム・ボブルに学び、ティーネイジャーのころにはストックホルムにまで足を運び、レッド・ミッチェルからベースのレッスンを受けました。スコーネのスクルプでジャズを学び、このとき、ボッセ・ブルーゲリ、ルーランド・カイセル、ヨースタ・ルンドクヴィスト、ヤン・ストリンホルム、レッナールト・オーベリ、ベンクト・ハルベリといった少し前の世代のジャズ・ミュージシャンに接し、共演する機会を得ています。
「マッティアス・オーストレム・トリオ(Mattias Åström Trio)」は、ウプサラで彼が出会ったプレーヤーたちと組んだグループです。バークリー音楽大学でマーク・ジョンソンに学んだベーシストのエーリク・オヤラ Erik Ojala と、ヨーテボリ大学 舞台芸術・音楽学校出身のドラマーのダニエル・オールソン Daniel Olsson。ふたりとは20年以上に渡り、色々なバンドやギグで一緒に演奏してきました。
『Swedish Waltz(スウェーデン・ワルツ)』は、最初の録音がアルバムでリリースされなかったため、彼らの実質的に第2作のアルバムです。《Småland Detour》(スモーランド回り道)から《Until Further Notice》(追って通知があるまで)まで、7曲すべてオースとレムが作曲しました。うち3曲が「ワルツ」です。バラードの《Letting Go》は「コントロールすることをやめて」プレーしたことが、曲名にされました。2022年5月22日、ストックホルム郊外のバンドハーゲンにあるユーナス・オーロフソン Jonas Olofson の「素敵なグランドピアノ」を置いた「素敵なスタジオ」で1日のセッションで録音されました。(新譜案内より)

録音 2022年5月22日 Kultivator Studio(バンドハーゲン、スウェーデン)
制作 マッティアス・オーストレム
録音エンジニア・ミクシング・マスタリング ユーナス・オーロフソン