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ホーム2022年10月REVIEW暗く妖しいフューチャー・ファンク的電脳エレクトロニック傾向とモーダル・バピッシュな旨口グルーヴィーさが表裏を成した最尖端サックス・コンボ・ジャズ会心打! CD 松丸 契 KEI MATSUMARU / THE MOON, ITS RECOLLECTIONS ABSTRACTED ザ・ムーン・イッツ・リコレクションズ・アブストラクテッド
商品詳細
★1995年千葉県生まれ、幼少期から高校卒業までをパプアニューギニアに育ち、米バークリー音大を首席で卒業、という異色の経歴を持つ急進的個性派アルト(&ソプラノ)サックスの最尖端実力者:松丸契の、自己名義としては2作目、その前のThinkkaism(松丸が実質リーダー)名義盤から数えると3作目となる待望のニュー・アルバム。

★編成は1作目から不動の、"Boys"の面々(石井彰-p,elp/金澤英明-b/石若駿-ds,per)と組んだ鉄壁カルテットを基本に、今回はヴォーカル&フルート&シンセサイザー&エレクトロニクスの異才:石橋英子も数曲に加わってくる趣向。

★怪しい電子的ノイジー音響もしばしばバックに流れるちょっとアンビエント系っぽくもある空間の中で、締まりとソフトネスを併せ持ったトーンのアルトが、スムース・ドライヴィングにモーダル・バピッシュ或いはファンク・グルーヴィーな翳りとニガみあるブロウを滑脱に綴って、精悍で凛々しくもミステリアスな華を悠々と成し、一方、これまた苦味走った抑制あるピアノの硬質弾奏や、それらの周辺を包囲しつつ執拗に被ってくるエレクトロニック・サウンド、もピリッとしたスパイス・アクセント効果を発揮した、全体を通じ暗く夢幻的・神秘的な独特の抒情世界に中々心地よくトリップさせてくれるユニーク内容。

★ストレートアヘッドなバップ系のモード・ジャズ、M-BASEファンク、サイバーなフューチャー路線やアンビエント趣向、といった多様なスタイルを吸収消化して独自の均衡点に着地させた、とも云うべきシリアスなムードの、しかし奥深い幻想的リリシズム溢れる妖しめのポエティック・アクション妙演がシャープ&センシティヴに展開してゆき、全体の楽想は未来的・電脳的・最尖端的だが、その中で繰り出される松丸(as,ss)や石井(p,elp)の即興ソロは、一聴コワモテそうな風合いの内側からわりかしメインストリーム・ジャズ・タイプのバピッシュ&ブルージーなテイストを垣間見せるところとかもあって、ダーク・サスペンスフルな道程を結構旨味充分に愉しませる。

★松丸(as,ss)の、スティーヴ・コールマンやグレッグ・オズビー或いはスティーヴ・リーマン辺りに通じる面のある、フューチャー・ファンク要素とモード系現代バップ要素の掛け合わされた陰影濃くハードボイルドな鋭敏ダイナミック・プレイが、ドラマティックかつアーシー・テイスティーに冴え渡っていて卓抜で、時にはフリー派インプロヴァイザーになりきったアブストラクトなフリーキー咆哮をこれでもかとワイルドに轟かせたり、ソプラノに持ち替えてはちょっと意外なほどマイルドな耽美的メロディストぶりを見せたりと、何げに引き出しの多い表情豊かな活躍で大いにノセられる。ほぼ徹底してストイックにソリッド&スクエアーな抑えワザを粛々と貫く石井(p,elp)や、妖艶さとキュートなファンタジックさが渾然一体化した石橋のヴォーカル、といった辺りも味わい十二分。

1. Let's start by going in circles / 堂々巡り
2. Big Busy Lake, Bijireiku
3. フィロラオス
4. didactic / unavailing
5. 春時雨
6. 回想録 #1: resonation
7. Recollections Abstracted
8. 回想録 #2: reconstruction
9. And we'll keep on going

松丸 契 Kei Matsumaru (alto saxophone on 1-4,6,8,9) (soprano saxophone on 5,7) (harmonium on 1,6) (electronics on 1,7,8,9) (field recording on 7)
石井 彰 Akira Ishii (piano on 1-5,9) (electric piano on 7)
金澤 英明 Hideaki Kanazawa (double bass on 1-5,7,9)
石若 駿 Shun Ishiwaka (drums, percussion on 1-5,7,9)
石橋 英子 Eiko Ishibashi (vocal on 3) (flute on 3,8) (electronics on 8) (synthesizer on 2,3)

2022年日本作品

レーベル:Somethin' Cool

在庫有り
国内制作・見開き紙ジャケット仕様CD


暗く妖しいフューチャー・ファンク的電脳エレクトロニック傾向とモーダル・バピッシュな旨口グルーヴィーさが表裏を成した最尖端サックス・コンボ・ジャズ会心打! CD 松丸 契 KEI MATSUMARU / THE MOON, ITS RECOLLECTIONS ABSTRACTED ザ・ムーン・イッツ・リコレクションズ・アブストラクテッド[SCOL 1065]

販売価格: 2,880円(税込)
数量:
商品情報
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SOMETHIN' COOL

★サックス界の鬼才、松丸契の2ndアルバム! CDは2022年10月発売予定

★SMTKやmーfeなど様々なプロジェクトに参加し、2020年には『Nothing Unspoken Under the Sun』(SCOL1045) を発表するなど、今東京の音楽シーンで最も注目を浴びているサックス奏者・松丸契。

★パプアニューギニアの山奥の村で育ち、高校卒業まで村で楽器をほぼ独学で習得した。2014年に米バークリー音楽大学へ全額奨学金を得て入学、2018年に同大学を首席で卒業。同年日本へ帰国、以来様々なアーティストとジャンルを問わず共演を重ねている。(主な共演者:石橋英子、ジム・オルーク、山本達久、大友良英、芳垣安洋、内橋和久、Dos Monos、浦上想起、須川崇志、スガダイロー、荒悠平、Aokid、etc.)

★『即興と作曲の対比と融合』『具体化と抽象化』をコンセプトに、自由で柔軟性がありつつ新規軸となる意欲的な作品に仕上がっている。更に洗練され、磨きのかかったアレンジやグループの演奏にも注目だ。彼が織りなすこの他にはない音の世界を体感していただきたい。(メーカーインフォ)