●ここ最近も女性ヴォーカルとのデュオやソロ・ピアノ作など、続々と気合の入った新作を発表して意気盛んなところを見せている、フランス・バップ・ピアノの巨匠ルネ・ウルトルジュ(1935年パリ生まれ)の、今回はトリオによるライヴ実況編。2005年9月
録音。
★重心の安定したゴツッと堅い石様のタッチによる、歯切れよく豪快でダイナミックな、さすが揺るぎなき円熟のバップ・プレイがこってり芳醇に座を飾った好編である。精悍な迫力やスリルと、ウォーム&インティメイトな和み気分、をバランスよく自然に並立させた、明朗でノリよく風抜けのいい、ちょっと渋めの人情派ハード・バップ演奏が溌剌と展開され、主役pの、ライヴらしくハイ・テンションで適宜荒削りな、瑞々しい覇気と推進力に溢れた劇的勇躍ぶりが、味わい深くもスッキリ爽やかな魅力を揮っている。
★硬質・重厚で陰影の濃い、燻し銀的コク味も漂う殺陣風の熟練バップ・イディオム技、に得難い真価が示される他、エヴァンス・ライクな機動的ロマンティック節や、ガーランド風の粋でイナセなファンキー・プレイ、鋭く変則的に突起したモンク・スタイルのビタースウィートなアクション、にも新鮮な旨味がみなぎった、中々に色彩感豊かで余情溢れる会心作。
1 LOVE FOR SALE
2 SAINT-EUSTACHE
3 JUST ONE OF THOSE THINGS
4 PANONICA
5 CONFIRMATION
6 AUTUMN LEAVES
7 IF I WERE A BELL
8 LA FORNARINA
9 SIGNAL
RENE URTREGER(PIANO)
YVES TORCHINSKY(BASS)
ERIC DERVIEU(DRUMS)
2005年9月30日 録音
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デジパック仕様CD
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