★2002年録音の一作「Peace」(DIW)が大好評だった、スイスの人気アルトサックス奏者:ジョージ・ロバート(ジョルジュ・ロベール?)(1960年スイスのジュネーヴ生まれ)とアメリカン渋筋ピアノの重鎮:ケニー・バロン(1943年ペンシルヴェニア州フィラデルフィア生まれ)、の名コンビによる再びのデュオ・アルバム。
●清澄で涼やか、かつ、キュキュッとシャープに締まりも利いた、鮮度抜群の実に美味しい響きを呈するアルトサックスの、ドライヴ感に溢れたダイナミックで抑揚豊かなバピッシュ・プレイが、何ともイキのいい、スッキリ爽やかな絵を飾り、歯切れよくコクのある堅固なピアノ弾奏が誠に奥深い、渋旨な彩りをしっかりと添えた、息もピッタリの明快でドラマティックな好演内容。
★テンポのあるスウィンギンな躍動的趣向と、バラード調のスローめな行き方、とがバランスよく配列された、インティメイトでいて背筋はシャキッとしたメロディアス指向の抒情派奏演が滑脱に展開され、絶妙のコンビネーションでメリハリの利いた劇的な吟醸世界を中々キビキビと編み上げてゆく、両雄のさすが熟成されたストーリーテラー肌の活躍が好調。ロバートの、伝統に深く根を下ろした、パーカーやキャノンボールの影も清々しくチラつくおおらかでソウルフルな哀愁ブローイング!、がゴキゲンに冴え渡る一方、バロンの、マイルドな歌謡性とハードボイルドな殺陣的ダイナミズムが表裏一体に合わさった、カッチリ硬質でブレのないビタースウィート節がまた、懐の広い燻し銀的な魅力をじんわりと放って絶品。
1. The Good Life (Sacha Distel)
2. Hymn To Life (George Robert)
3. Spring Can Really Hang You Up The Most (Thomas Wolf - Frances Landesman)
4. Florence (George Robert)
5. Japanese Garden (George Robert)
6. A Time For Love (Johnny Mandel - Paul Francis Webster)
7. Billy Strayhorn (George Robert)
8. Pully Port (George Robert)
9. Lush Life (Billy Strayhorn)
10. Goodbye (George Robert)
George Robert(alto saxophone)
Kenny Barron(piano)
2014年5月19日〜20日スイスのThe Ernest Ansermet Studio録音
■解説:フィル・ウッズ
レーベル:
Somethin' Cool
在庫有り
国内制作デジパック仕様CD