★「宮間利之とニューハード」で長らく活躍した敏腕トロンボーン奏者:片岡輝彦の唯一のリーダー・アルバム、=辛島文雄(p)やジョージ大塚(ds)らとのワンホーン・カルテット(LP時のA面)並びにそれに塩村修(tb)の加わった2トロンボーン・フロントのクインテット(LP時のB面)による、1977年5月東京録音のレア傑作(WHYNOT原盤)、の世界初CD化。
★歯切れよく勢いある突進性と、ゆったり大きく波打つような遊泳感覚を併せ持ったリズム隊の、まさに大船に乗った気分のおおらかなスイングぶりにガッチリ支えられ、また頼もしくプッシュされながら、フロントに立つトロンボーンの、シャープな張りとおぼろなまろやかさが表裏を成した何とも味のあるトーンによる、スモーキー・バピッシュでアーシー・ソウルフルな、ブルース色濃くちょっとレイジーそうでいて自ずと鮮やかに「構成」されたドラマティックなアドリブ・プレイがあくまで滑脱に、かつ何げに密度の高い粋渋な冴え渡り様を見せた、得難い滋味ある充実内容。
★歌心とスイング感と哀愁とガッツ、に揺るぎなく貫かれた、ブルージー・テイスティーで骨太いグルーヴ=重厚にして敏活なノリのよさ、が身上の正々堂々イナセ肌ハード・バップ大会、がタフ&エモーショナルに展開され、熱情的スピリチュアリティ一杯に潔く全力で疾駆する辛島(p)のエネルギッシュ&半アグレッシヴな奮戦以下、バック陣の悔いを残さず燃え盛る中々壮烈な押せ押せアタック!、に上手く突き上げられて、片岡(tb)や塩村(tb)の、腰を据えて伸び伸びと「バップ&ブルースの原風景」を活写してゆく風な、晴れ晴れとした開放感や屈強パワーとほんわかした温もりや気さくな人情味が渾然一体化した、自然体でいて巧まず包容力に富んだ即興ワザ〜語り口の妙が、こってり芳醇かつハートフルな魅力を放ってゴキゲンだ。
★片岡(tb)の、ダウン・トゥ・アースな黒い吟醸味を豊富に蓄え、陰影濃く甘さは適度に控えめのコク旨でシブ〜い、それでいて鋭敏で歯切れのいい瞬発力や爆裂性も自然に醸し出しつつのハードボイルド咆哮が、幾分かけだるくもドラマツルギーにも長けた超グルーヴィーな雄渾たる魅力を濃厚に揮いきっていて何より圧倒的で、また、モーダル・パッショネートとファンキー・バピッシュの間を細かく自在に往来する辛島(p)や、情容赦なくドシャバシャと絨毯爆撃・速射大砲撃をカマしてくる雷神のようなジョージ大塚(ds)、更には、マイルドな丸みとシャープネスない交ぜでノリノリに生粋バッパーぶりを見せる塩村(tb)、など、個人プレーの見せ場・聴かせどころは文句なしに充溢している。これは壮快。
1. ラヴ・ウォーキング
2. ユー・ドント・ノウ・ホワット・ラヴ・イズ
3. アイソレーション
4. エミリー
5. つむじ風
片岡 輝彦 (trombone)
辛島 文雄 (piano)
藤原 清登 (bass)
ジョージ 大塚 (drums)
塩村 修 (trombone on 3, 4, 5)
1977年5月31日 東京・花宝スタジオ録音
レーベル:
Octave-Lab (Deep Jazz Reality) Solid ウルトラ・ヴァイヴ (Ultra-Vybe) (
WHYNOT原盤)
限定生産A式紙ジャケットCD / 2021年最新デジタル・リマスタリング / 新規解説付き
※期間限定価格設定商品 (2021年3月までの期間限定)
在庫有り
国内制作CD