CATFISH RECORDS

★LadybirdやSpice of Lifeからの過去作品群がいずれも大好評だった、おなじみスウェーデンの人気歌姫:イザベラ・ルンドゥグレン(1987年スウェーデンのカールスタード生まれ)の、今回は、カール・バッゲ(p)ら馴染み連と組んだ小編成(ヴァイオリンやペダル・スティール・ギターも参入)による、敬愛するボブ・ディラン曲集。

★清澄な透明感や潤いに溢れ、しなやかな張りやバネっぽさも微妙に備える、中々ニュアンス濃やかなトーン高めのクリーン・ヴォイスによる、歌詞とメロディーを大切にした真心溢れる優しく丁寧な、それでいて背筋を伸ばして凛としたところもある、ナチュラルかつ巧まずメリハリも利いたドラマツルギーあるリリカル演唱が、何とも瑞々しく清々しい華を成し、一方、手加減抜きのリアル・ハード・バピッシュ(またある時は耽美的でロマンティック)なピアノや、メロウ・グルーヴィーなスティール・ギター、チェンバー・ライクなヴァイオリンなど、インスト陣の活躍もバッチリ味わい濃く彩りを添えた、一貫してウォーム・グルーヴィーでホッと安心できる好演内容。

★インティメイトな寛ぎや和気を変らず底流させ、同時に歯切れよくダイナミックなスイング感や適度に鋭いスリル、をも備えた、マイルド・テンダーでいて迫真の聴き応えある絶妙にバランスのとれた滑脱な道程が続き、ルンドゥグレン(vo)の、柔和で洒脱でソフィスティケートな面と、フォーキー・ブルース感覚やリズミックなグルーヴ・センスを際立たせた旨口あるいは躍動的側面、とがおのずと掛け合わされた、どこまでも肩肘張らない自然体調子を保ちつつの何げに抑揚豊かな語り口が、スッキリとクールかつテイスティーに粋な冴えを見せて快調だ。

→清楚で涼やかで一声一声に丹誠こもった優しいそよ風の如き歌声キャラを基本身上とするも、時には全身全霊で「ダウン・トゥ・アース」にじっくりと地の底へ降りてゆくような、結構濃厚なブルース表現に出色の奥深さも発揮し、トータルとしてはあくまで清新で爽やかな、仄かにメロウな旅情なども漂うごく親しみやすい歌世界に仕上げて見せた、その、晴朗平易にして雅趣っぽい余情を残す歌い様は、揺るぎなく風格も堂々としていて説得力絶大、心地よさもバツグン。

1. You're Gonna Make Me Lonesome When You Go
2. The Times Are A Changing
3. It Ain't Me Babe
4. Lay Down Your Weary Tune
5. Trouble
6. Out Of The Bell Jar
7. Forever Young

Isabella Lundgren (vocal)
Carl Bagge (piano)
Niklas Fernqvist (bass)
Daniel Fredriksson (drums)
Daniel Migdal (violin)
Johan Lindstrom (pedal steel)

スウェーデン-ストックホルムのKingside Studio録音(2019年作品)

レーベル：Ladybird

在庫有り
デジパック仕様CD