★お馴染みスウェーデンの人気寛ぎジャズ・ユニット:Sweet Jazz Trio。大変残念なことにそのリーダーである大ヴェテラン・コルネット奏者:ラッセ・トゥーンクヴィスト(1935年ストックホルム郊外生まれ)のパーキンソン病が進行し、自身納得のいく音が出せなくなってきてしまったために、グループとしての活動に終止符を打つこととなり、これがラスト・アルバムとなる。
★内容的には、→
2007年8月にスウェーデン-サーラ(ストックホルムの北西)のギャラリー・リンネで行われたコンサートの模様、を捉えた未発表音源を発掘ディスク化したライヴ作品。
★溌剌さと枯淡さを混在させつつ飄々と軽やかに小唄的な美メロを綴る、ハスキー・スモーキーな独特のくぐもったトーンも味わい深いコルネットが、何とも粋で渋い、含蓄に富んだ華を成し、クール・メロウでジェントル・バピッシュな折り目正しいギターや、太くウォームでドライヴ感に溢れ、豊かな包容力を感じさせるベース、らもそれぞれにしっかり芳醇な魅力を放った、小気味よくもホッと心底安堵できる、ハートフルで温和な快演内容。
★和気あいあいのインティメイトなリラクゼーションと、優しくおおらかな開放感、とが絶妙に合わさった、徹頭徹尾メロディアスでマイルド・テンダーな落ち着き&余裕そして節度ある寛ぎ抒情派演奏、がきめ細かくも意気盛んげに展開され、トゥーンクヴィスト以下銘々の、いずれも肩の力を抜いた自然体で伸び伸びと歌うアドリブ・プレイが、一聴簡潔恬淡そうでいて実に行間深く幽玄豊かな、懐も広い独自の妙味を悠々揮ってゴキゲンだ。
★トゥーンクヴィスト(cor)の、衒いなくも柔和温厚に、あくまでナチュラルな態勢で悠然と美旋律の波に乗り続けて楽しそうなその、巧まずして一音一音に誠実な真心と旨味のこもったシブくて風流この上なしの吹鳴が、一貫して誠に雅やかに映え渡っており、一方ラーション(g)の、涼やかでいてちょっと物憂いけだるさを含んだ耽美的アンニュイ技と、より歯切れよくイキのいいイナセな立ち回り、とを的確に使い分けたドラマティックな活躍も好調。
01. ユー・キャン・ディペンド・オン・ミー
02. ロンリー・モーメント
03. アイル・ビー・シーイング・ユー
04. ファイン・アンド・ダンディー
05. アラバマに星おちて
06. ジャスト・スクイーズ・ミー
07. ロスト・イン・ザ・スターズ
08. 想い出のサンフランシスコ
09. ドゥ・ナッシン・ティル・ユー・ヒア・フロム・ミー
10. ザ・ニアネス・オブ・ユー
11. Cジャム・ブルース
ラッセ・トゥーンクヴィスト Lasse Tornqvist (cornet コルネット)
マッツ・ラーション Mats Larsson (guitar ギター)
ハンス・バッケンロス Hans Backenroth (bass ベース)
2007年8月22日スウェーデン-サーラのGallely Linneでのライヴ録音
レーベル:
Spice of Life
在庫有り
国内制作 デジパック仕様CD