★また一段と熟味も増した多角的な大躍進を続ける、現代メインストリーム派ベースの第一人者:クリスチャン・マクブライド(1972年ペンシルヴェニア州フィラデルフィア生まれ)の、今回は、2015年のヴィレッジ・ヴァンガード公演で始動し、その後もライヴで研鑚を重ねてきた(先頃来日公演も行なった)という新プロジェクト・ユニット、=2管フロントのピアノレス・カルテット:New Jawnを率いての、気合ほとばしる必殺の一編。★縦横無尽かつ豪胆不敵に、歯切れよくもちょっと怪しく揺さぶりをかけてくるようなベースの、ゲリラ暗躍風の変則的スウィンギン・アタック鳴動、も絶えず頼もしげで味の濃い雄壮なる魅力を際立たせる中、スピリチュアルで鋭利機敏なトランペットや、コク味こってりのソウルフルなテナー、らが精悍凛々と華やいだ見せ場を飾ってゆく、
★ノリノリにしてズッシリ重厚で歯応えも満点の敢闘内容。ピアノレス編成特有の乾いた感触やゴツゴツした隆々さをみなぎらせつつの、基本はあくまでストレートアヘッドな、甘さは適宜控えめの骨太いハードボイルド調驀進アクション熱演が勇猛に、軒昂げに展開され、マクブライド(b)やウェイツ(ds)の、しっかりグルーヴィーでありながら、同時に変幻自在の機略遊撃性にも長けた予断ならぬ攻勢ぶり、に上手く突き上げられ、刺激されて、フロント2管の終始キリッと引き締まった表情の迫真力溢れるアドリブ奮戦が、瑞々しくも余情豊かな冴えを、キレを示して快調だ。
★エヴァンス(tp)の、陰影濃く毅然げな面持ちで、苦味走ったバピッシュ&モーダルな殺陣風の立ち回りワザをシャープに、スピーディーに次々繰り出し、その風合いはあくまでシリアスでソリッドそれでいてバッチリ旨口でもある、という、決して甘くない雄渾なるメインストリーマー肌な活躍がピリッとした眩い輝きを堂々放っており、一方ストリックランド(ts,bcl)の、ダイナミックでハード・ドライヴィング、かつスムースな流線美をも湛えたその、歌心とブルース・フィーリングも充分な滑脱ブロウも、これまた超芳醇においしいキメ絵を成していてゴキゲンで、両者とも一定の好もしい武骨さを含んだ男気みなぎる芸風、鳴音のあり様がすこぶる魅惑的。
1. Walkin' Funny (2:48)
2. Ke-Kelli Sketch (9:54)
3. Ballad Of Ernie Washington (5:34)
4. The Middle Man (4:59)
5. Pier One Import (7:44)
6. Kush (5:35)
7. Seek The Source (7:21)
8. John Day (5:19)
9. Sightseeing (8:30)
Josh Evans (trumpet)
Marcus Strickland (tenor saxophone, bass clarinet)
Christian McBride (bass)
Nasheet Waits (drums)
2018年作品
レーベル:
Mack Avenue
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