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大阪を本拠とし、主に京阪神のシーンで活動を続けてきた(海外遠征も度々行なう)正統派モダン・ギターのベテラン名手:畑ひろし(1959年生まれ)の、前作から11年ぶりとなるリーダー・アルバム第4作、=今回は、荒玉哲郎(b)&ルイス・ナッシュ(ds)とのトリオによる大阪ライヴ編。
★潤いとコクが絶妙に融和した、そしてまたキレや跳ねのいい醸熟トーンのギターが、バップ&ブルースの伝統的イディオムに則りつつ、哀愁とパッション溢れる情景をイキイキと描破して、何ともイナセに華を成し、敏速にゲリラ的奇襲をかけてくる機動性抜群のドラムや、強烈にバネを利かせて豊饒なメロディーを歌うベース、らの活躍もバッチリ濃い彩りを添えた、ノリノリにして奥深い芳醇さが味わえる会心打内容。
★徹頭徹尾メロディアス&スウィンギンな、迷いなくモダン・ギター・トリオの王道を突き進む娯楽活劇的ハード・バップ熱演、が嬉々溌剌と展開され、自在にしてきっちりツボを心得たナッシュ(ds)&荒玉(g)のイキのいいサポートにガッチリ支えられ、ノセられながら、畑(g)の、腰を据えて伸び伸びと旨口節を唄う全き正攻法のアドリブ・プレイが、小粋でシブくてスカッとした云うことなしの冴え渡り様を見せる。
→チャーリー・クリスチャンやバーニー・ケッセルらの流れを汲んだ、バップ・ギターの正統然たる硬派でいて吟醸味溢れるスモーキー・グルーヴィー・アクション!、を変らず根幹とし、並行して、現代流のブルース感覚を投影した風なアーシーでファンクなフレーズも挿入してくるその、あくまでオーソドキシーから外れることのない、正々堂々真っ向勝負の語り口がさすが磨き抜かれた実に豊かな熟成ぶりを示しており、鋭角性や張り、歯切れよさとまろやかなソフトネスが一体化した鳴音のあり様は、大層味わい深い趣に満ちている。
1. Love For Sale
2. Never On Sunday
3. Prelude To A Kiss
4. The Come Back
5. Blues Walk
6. Stardust
7. East Of The Sun
Hiroshi Hata 畑 ひろし (guitar, produce)
Tetsuro Aratama 荒玉 哲郎 (bass)
Lewis Nash ルイス・ナッシュ (drums) (vocal on 4)
2017年8月2日 Mister Kelly's(大阪市)でのライヴ録音
解説:久保木 靖(Solo Flight)
レーベル:
Kaneha
在庫有り
国内自主制作・デジパック仕様CD