★ローランド・ハナやジミー・ヒースに師事し、1996年よりニューヨーク・シーンで演奏を始め、ヒース・ブラザーズ・バンドやJ・ヒースのクインテット、アントニオ・ハートやウィナード・ハーパーのコンボ、など第一線の人気グループで活躍、2003年頃より自己トリオでの活動も本格化し、過去、自身の自主レーベルや、MaxJazz、Cellar Liveからリリースしたアルバム群も好評を得ていた実力派中堅ピアニスト:ジェブ・パットン(1974年メリーランド州ケンジントン=Kensington生まれ)の、今回はトリオによる白熱のNYライヴ編。
★陰影濃く重厚で硬角質な岩石風タッチのピアノが、伝統的バップ・イディオム技や、モーダル・アグレッシヴな熱血立ち回り攻勢、ブロック・コードを活かした粋なファンキー節、といった、表情多彩にしてあくまで王道なエンターテイニング・プレイを精悍凛然と紡いで、勇み肌っぽい何ともアジな華を成し、ドラム&ベースのツボを心得た大層ダイナミックな手堅いサポートも、実に的確にグルーヴと旨味を高めて好もしい魅力を放った、明快硬派でノリよくパワフル、それでいてホッと安心できる清やかな好演内容。
★歯切れよく強固で雄々しくも歌心満点な、ひたすら正々堂々とストレートアヘッド街道を突き進む、胸のすくような晴れ晴れムードの娯楽活劇的ハード・バピッシュ快演、が嬉々溌剌調子で展開され、タフ&ストロングに圧倒的スイング感(&スリル)を醸成するリズム陣に上手く刺激され、ノセられながら、パットン(p)の、終始一貫して伸び伸びと楽しげに、リキみの抜けた自然体で衒いやケレンもなく得意ワザの数々を繰り出し続ける風な、明朗旨口なるアドリブ活躍が誠にすがすがしい冴えを、盛り上がりを呈して、全くゴキゲンだ。
★→オーソドキシーに徹したわりかしオールド・ファッションな殺陣風の「型」を重んじる渋〜いバップ奏法や、モード色を強めたエネルギッシュな沸騰疾走風のアクション攻勢、更には、エヴァンス・ライクなマイルド・ロマンティック文体で滑り出しつつ、やがてはガーランドorピーターソン系統のイナセなファンキー・フレージングに転じてゆくドラマティック奮戦ナンバーなど、どこまでも明るく平易で親しみやすい真っ向勝負を貫き、しかもどのプレイにも極めてスカッとした爽やかでおおらかな開放的幸福感(&昂揚感)が充満している、という鳴音キャラの美味しさは文句なし。
1. Zec
2. Tenthish
3. Third Movement
4. This Can't Be Love
5. Reflections In D
6. Sophisticated Lady
7. Johnny Come Lately
8. I'll Never Stop Loving You
9. Royal Garden Blues - Kelly Blue
10. Overtime
Jeb Patton (piano)
David Wong (bass)
Rodney Green (drums)
2018年3月20日 ニューヨークシティのMezzrow Jazz Clubでのライヴ録音
レーベル:
Cellar Live
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ペーパージャケット仕様CD