★円熟の好調ぶりが続く硬派ブラック・モーダル・テナー&ソプラノの個性的逸材:エイゾー・ローレンス(1952年または1953年カリフォルニア州ロサンジェルス生まれ)の、緊密コンボにゲスト陣も交えつつのオリジナル曲中心の快編。
★一音一音に黒い情念をたぎらせた、逞しげな隆々トーンのテナーが、ひたすら屈強にアグレッシヴな咆哮を轟かせ、一方、堅固に引き締まったシャープなトーンのソプラノが、これまたエネルギッシュに囀りブロウを繰り出して、実に雄々しくエキサイティング至極な華を成し、灼熱の疾駆ぶりでジリジリと追い上げてくるピアノの助演も、鮮烈に魅力を際立たせた、圧倒的な昂揚感と濃い旨味が横溢する敢闘内容。
★リズム・スタイルは適宜バラエティーに富んだ、今日流の硬派剛健なるモーダル・バピッシュ熱演が、どこまでもタフ&パワフルに紡がれてゆき、ローレンス(ts,ss)の、生々しくアツいブラック・スピリチュアリティをほとばしらせながら凛然と驀進し続ける、その武骨で堂々たる勇姿が問答無用の誠に頼もしい「雄渾映え」を見せて、全くゴキゲンだ。
→コルトレーンの流れを正統に汲んだ激烈で猛々しい、一吹き一吹きからパッションがハジけ散るような、不屈げそして超強靱な大立ち回り攻勢の迫真力は圧巻かつスカッと壮快この上なしで、その一方、歌物や寛ぎ路線におけるハートウォーミングで親しみやすいメロディストぶり&王道バッパーぶり、にも中々得難い妙味があり、そうした、豪快武勇なるストロングネスと粋で渋い吟醸テイスト、を自ずと兼ね備えた吹鳴は、何とも聴き心地よく説得力も絶大。
1. La Bossa (A. Lawrence / N. Morgan)
2. Eye Of The Needle (A. Lawrence)
3. Elementals (A. Lawrence)
4. Brazilian Girls (B. Gonzales)
5. Solar Winds (A. Lawrence)
6. Koko (A. Lawrence)
7. African Chant (B. Gonzales)
8. Sing To The World (B. Gonzales)
9. It's Easy To Remember (R. Rodgers / L. Hart)
10. Karma Sutra (A. Lawrence)
Azar Lawrence (soprano saxophone on 1,2,5,8) (tenor saxophone on 3,4,6,7,9,10)
Benito Gonzales (keyboards)
Jeff Littleton (bass)
Marvin “Smitty” Smith (drums)
Munyungo Jackson (percussion)
with
Oren Waters (voice on 7)
John Barnes (keyboards on 1)
Greg Poree (guitar on 5,6)
Mayuto Corea (hand drums on 1)
2016年9月1日録音
レーベル:
HighNote
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