★かつてはウディ・ハーマン楽団に在籍し、シンシナティを拠点に音楽教職を務める傍ら演奏活動を続けつつ、J Curve、The Strugglebaby Recording Company、Prevenient Music等よりのアルバム群に好評を得てきた、ベテラン・ピアニスト:フィル・デフレッグ(1960年生まれ)の、トリオによる最新作。
★強堅で歯切れよく骨太いストーン風タッチのピアノが、歌心とバップ魂とブルージー・ソウルにバッチリ貫かれた敏活溌剌たる躍動的プレイ!、を楽しげに繰り出して、実にスカッとした清々しい華を成した会心打内容。
★精悍で勇ましくもウォーム&マイルドなメロディーの美を決して絶やさない、伝統にしっかりと根ざした正々堂々の「人情娯楽」的なハード・バップ快演が、嬉々としてストレートに展開され、ツボを心得たベース&ドラムの、安定律動的であり機動力にも長けた的確自在なサポートにガッチリ支えられ、煽られながら、デフレッグ(p)の、表情豊かで滑脱、それでいて芯はブレなく据わった明るく伸びやかな真っ向勝負のアドリブ妙技が、思わず胸躍るような爽快度と昂揚感バツグンの鮮烈な冴えを、豊作具合を呈してゆく。
★→明朗で粋な小唄性溢れるメロディー・センスと、昔ながらのバップ・イディオムにキッチリ則った硬派で渋いアクションの組み立て、を縦横に噛ませて快活流麗に歩を進めるその旨口スインガーぶりは全くアザやかで、ブロック・コードを活かしつつイナセな吟醸味をイキイキと振りまくファンキー節や、モード色を加味したスピード感も満点のシャープ&スリリングな疾走ワザ、耽美的ロマンティシズム漂うしっとりムードのバラード表現、などの転回も上手く挿み、絶妙のメリハリを成しながらもトータルとしてはあくまで王道でキャッチーなイメージを崩さない、という、そうした、包容力や開放感を伴った晴れやかな鳴音キャラは、好感度抜群、説得力絶大だ。
1. Westside Getaway
2. Embraceable You
3. Fountain On A Square
4. I've Got A Crush On You
5. Falling Grace
6. Queen City Blues
7. All The Things You Are
8. Five For All
9. My Foolish Heart
10. Favela
11. My Romance
12. Cherokee
Phil DeGreg (piano)
Aaron Jacobs (bass)
John Taylor (drums)
2016年8月8-10日録音
レーベル:自主制作
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デジパック仕様CD