★還暦を過ぎてなおフレッシュにトンガり続けるブルックリンの強者:スティーヴ・コールマン(1956年イリノイ州シカゴ生まれ)、率いるアンサンブル:Natal Eclipseの快調編。
★妖しく入り組んだM-BASEタイプのリズミカル&カラフルなアンサンブルや、各人の苦味走ったシリアスなソロと、チェンバー・ミュージック風の落ち着いたサロン感覚(〜ムーディーさ)、とが融和して、ワン&オンリーの瑞々しいサスペンスやグルーヴ感に満ちた抒情世界がごく流麗に生み出された、快適でいてミステリアスな奥深さ溢れる好演内容。
★ダークでハードボイルドな張り詰めたムードの、それでいて結構スタイリッシュな端麗さも自ずと備わった、独特の夢幻性漂うアクション妙演が滑脱に展開され、コールマン以下銘々の、M-BASEファンクやフューチャー的な色合いを基本としながら、しかし所々にバップやブルースに由来した渋い旨味を絶妙に垣間見せもする、何げに自在で振り幅あるアドリブ奮戦がフレッシュ&テイスティーな盛り上がりを呈してゆく。
★コールマン(as)の、硬質な暗黒テイストとイキな吟醸味の間をひたすらスイスイと楽しげに往来し続ける、さすが自然体にして熟成された思索的プレイが鮮やかに、そして大層美味しく冴え渡っており、一方、Shyu(女性vocal)の、スピリチュアルで時折エキゾティックにもなる艶やかな舞い泳ぎ様や、Finlayson(tp)の、ある時はバップ、ある時はフリーな、カラッとした劇的活躍、Mitchellt(p)の端正でスクエアーかつブルージーな立ち働き、といった辺りもそれぞれにしっかり旨口で好インパクト。
1. Inside Game
2. Pull Counter
3. Roll Under And Angles
4. NOH
5. Morphing
6. Shoulder Roll
7. Span
8. Dancing And Jabbing
9. Horda
Steve Coleman (alto saxophone)
Jonathan Finlayson (trumpet)
Maria Grand (tenor saxophone)
Rane Moore (clarinet)
Kristin Lee (violin)
Jen Shyu (vocal)
Matt Mitchellt (piano)
Greg Chudzik (bass)
Neeraj Mehta (percussion on 3,4,6,7,9)
2016年9月23-25日NYブルックリンのSystems Two Recording Studios録音
レーベル:
PI Recordings
在庫切れ
可能な限りお取り寄せいたします
デジパック仕様CD