★出身地であるロサンジェルスのシーンで活動し、2015年にデビュー・アルバム:「Introducing Katie Thiroux」を発表して好評を得ていた、若手の女性ベーシスト兼ヴォーカリスト:ケイティー・サーウーの、ピアノ&ドラムとのトリオを軸に、ケン・ペプロフスキーらのゲスト管楽器も加わりつつの一編。
★シャープな張りとまろやかなしっとり感が交差し、また、爽涼さと温もりをも併せ持った、落ち着きある中高音の澄んだ美声による、優しく繊細に、そして誠実に語りかけてくるような、サラリとしていながら何げに深い含蓄も匂うリラクシングな抒情派演唱が、瑞々しくも味わい豊かな魅力をセンシティヴに揮いきった好演内容。
★インティメイトな和みムードを底流させつつの、軽妙瀟洒で小気味のいい行き方が続き、コク味こってりでダイナミックなドライヴ感満点の骨太いベースや、端正さと熱気がゴキゲンに入り混じったファンキー・バピッシュなピアノなど、インスト面の聴きどころもバッチリ用意される中で、一座の花形を担うサーウーのヴォーカルが、何ともロマンティックかつ小粋な、スッキリとした映え渡り様を見せてゆく。
★→歌詞とメロディーを大切にして、一語一声にしっかりと誠心を込めつつ囁きかける風な、マイルド・テンダーで切々とした(それでいて洒落た脱力感も仄めく)寛ぎバラード調の節回しに中々得難い本領が発揮される他、よりグルーミーでレイジーなブルース曲におけるダウン・トゥ・アースさ〜ソウルフルさや、一部での軽快でダイナミックなスキャット熱唱のノリノリさ、がまた妙味だったりもするその、トータルとしてはあくまで「洒脱で優しい吟醸ロマンティスト」的なキャラが爽やかに形成されていて、そうした、全くリキみなげでいて結構懐の広い(包容力ある)歌声のあり様は、実に魅惑的だ。中々パワフルに疾駆するペプロフスキー(cl)やピーターソン・ライクなKauflin(p)も好インパクト。
1. Off Beat
2. When Lights Are Low
3. Why Did I Choose You?
4. Slow Dance With Me
5. Brotherhood Of Man
6. Ray's Idea
7. Some Cats Know
8. When The Wind Was Green
9. Happy Reunion
10. Willow Weep For Me
Katie Thiroux (vocal except 4,5,9) (bass except 3)
Justin Kauflin (piano except 8,10)
Matt Witek (drums except 3,8,10)
Ken Peplowski (clarinet on 1,6,8) (tenor saxophone on 7,9)
Roger Neumann (soprano saxophone on 1) (tenor saxophone on 9)
2017年アメリカ作品
レーベル:
Capri
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デジパック仕様CD