ヨーテボリ出身のサックス奏者:Niklas Perssonを中心としたスウェーデンのフリー派精鋭カルテット:Branda Broarによる一作、=300枚限定LP。フリーキー・トーン交じりでワイルドかつ清やかに嬉々として暴れ回るアルトや、ハード&ソリッドに妥協なく幾何学的アクションを炸裂させるピアノ、らが実にエモーショナルで壮快な大興奮の豊饒地帯を形成した、文句なしにスカッとする会心打内容。歯切れよくも重みをもって確固と安定律動的にスイングし続ける、ベース&ドラムのブレなきビート演出に頼もしく支えられ、プッシュされながら、Persson(as,sopranino)やBorg(p)の腰の据わったシリアスなインプロヴィゼーションが、何とも精悍軒昂なる絵を飾ってゆく、極めてストレートアヘッドな硬派フリー・ジャズ熱演(ちょっとドルフィー的なニュー・ジャズのテイストも漂う)が展開され、銘々の、アナーキーでアブストラクト、それでいて同時に明朗快活な喜怒哀楽をも感じさせる、誠にイキイキとした活躍が全く爽やかな盛り上がりを見せる。Persson(as,sopranino)の、奔放激烈に圧倒的なゲリラ攻勢を掛け続けながら、硬質でシュールな中に結構ソウルフルな吟醸味をもチラつかせる、その飄々とした舞い泳ぎっぷりがすこぶる晴れやかな映えを見せており、一方Borg(p)の、異形で打楽器的な毅然としたダイナミズム表現で鋭く威厳を顕示する反面、時折バップやブルース的な旨味仄めく渋め抒情肌のアプローチを見せるところもある、中々の劇的役者ぶりも好インパクト。
Side A:
1. Borta Bra Men Bebben Bäst
2. Rocka Röven Av Högern
3. Stenlunga
Side B:
1. Dömd För Olaga Utseende
2. Brända Broar
3. Han Steg In Med En Jävligt Bra Dikt I Väskan
4. Det Var Pin Livat, Inget Tu Tal Om Annat
Niklas Persson (alto saxophone, sopranino saxophone)
Rasmus Borg (piano)
Vilhelm Bromander (bass)
Erik Carlsson (drums)
2014年3月8,9日録音(2015年作品)
レーベル:
Signal And Sound
在庫有り
300枚限定LP