★正統派モダン・ギターのベテラン名手:ジョシュア・ブレクストーン(1955年ニュージャージー州エリザベス生まれ)の、今回は、マイク・リッチモンドのチェロを大きくフィーチュアしたカルテット(withベース&ドラム)による、ジャズメン(有名ピアニスト)・オリジナル群をレパートリーとした一編。
★潤いとくぐもり感を併せ持ち、鋭い張りをも呈した艶やかなトーンのギターが、ある時は硬派バピッシュに、ある時はクール&アンニュイに、憂いを含んだ情景を活写して粋な華を成し、ひたすらメロディアスでダイナミックな雄弁さを発揮するチェロの躍動ぶりも実に芳醇に、頼もしい彩りを添えた、歯切れよく味わい満点の会心打内容。
★イナセな人情味や気っ風のよさを感じさせる、全き正攻法のスウィンギンな娯楽的バップ大会が溌剌と展開され、重厚でいて機動力も抜群なベース&ドラムの骨太いサポートにしっかり支えられ、煽られながら、ブレクストーン(g)やリッチモンド(cello)の、気力も充実しきったテイスティー・グルーヴィーなアドリブ活躍が、何ともゴキゲンに盛り上がりを呈してゆく。ブレクストーン(g)の、カキコキポッキンと小刻みに角折れするような、伝統的バップ・イディオムを使った勇み肌っぽくもあるソリッドな殺陣風フレージング、を根幹とし、並行して、妖しい翳りや冷気を帯びた中々端麗優美な物憂げメランコリック節、も随所にインサートしてくるその、渋旨にして浪漫の香り仄めく懐深い語り口が、さすが熟成された卓抜なる魅力を放っており、一方リッチモンド(cello)の、シャキシャキ・キビキビと結構敏捷に歌謡アクション・グルーヴ!風の美味フレーズを繰り出しまくる、コクの利いた邁進の様も、云うことなしの豊作具合で好インパクト。
1. The Chief (Harold Mabern) 7:12
2. News For Lulu (Sonny Clark) 7:55
3. Black (Cedar Walton) 9:20
4. Soul Eyes (Mal Waldron) 8:21
5. Eighty-Eight (Joshua Breakstone) 6:02
6. Moe Is On (Elmo Hope) 4:37
7. Lolita (Barry Harris) 8:24
8. If You Could See Me Now (Tadd Dameron) 6:56
9. Lennie's Pennies (Lennie Tristano) 5:44
Joshua Breakstone (guitar)
Mike Richmond (cello)
Lisle Atkinson (bass)
Andy Watson (drums)
2016年4月4日ニュージャージー州ParamusのTedesco Studios録音
こちらで試聴できます。
レーベル:
Capri
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