★バークリー音大に学び、東京シーンで精力的に活躍、山本玲子(vib)のテンパス・フュジットでも冴えた腕前を発揮していたギタリスト:皆川太一(1982年東京都生まれ)の、テナーサックス入りカルテットによる初リーダー・アルバム。
★豪放げでコブシの利いたテナーサックスと、肉太くもキレのあるアーシーなギター、とが、息の合ったコンビネーションで中々イナセな哀愁世界を雄々しく描き出してゆく快演内容。重厚にウネるベースや、シャープにアタックするドラム、らの助演も頼もしく、ブルース色濃い正々堂々のスインギーなハード・バップ熱演が連続し、皆川や杉本の、腰の据わった武骨にしてハートフルなソロ活躍が、堂々の見せ場を競い合って壮快だ。
★杉本(ts)の、少々荒っぽく流麗に渦を巻くような、ダイナミックでハード・ドライヴィングな立ち回りの中に、好もしい野性味や泥臭さを浮かび上がらせる、ホット&ワイドな剛健ブロウが何とも芳醇に(そしておおらかに)冴え渡っており、一方皆川(g)の、殺陣的なバップ・イディオム活用と、よりダウン・トゥ・アースでソウルフルな吟醸節、を的確に使い分け、また融和させた、何げにメリハリある結構劇的で精緻な立ち働きも、杉本とは好対照に、ちょっと燻し銀っぽくもある行間深い魅力を揮っていてナイス。渋くて粋な純正ハード・バップ・タイプの会心作。
1 MINOR BLUES
2 DOO'S BLUES
3 B'S WALTZ
4 NO MORE
5 I DIDN'T KNOW
6 SLOW MOOD
7 AVILA AND TEQUILA
8 RAIN SHADOW
9 TO ISKOL' HOF
10 WITHOUT A SONG
11 BEAUTIFUL LOVE
皆川 太一 Taichi Minagawa (guitar)
杉本 匡教 Masanori Sugimoto (tenor saxophone)
清水 昭好 Akiyoshi Shimizu (bass)
横山 和明 Kazuaki Yokoyama (drums)
2016年1月14日 横浜ランドマークスタジオ録音
レーベル:
寺島レコード
在庫有り
W紙ジャケット仕様CD
国内制作CD