★熟味も増してきたモダン・スイング派クラリネット&テナーサックスの名手:ケン・ペプロフスキー(1959年オハイオ州クリーヴランド生まれ)の、今回は人気ピアノ:エフッド・アシュリー以下のリズム隊を伴ったカルテットによる一作。
★微妙に掠れたスモーキーなトーンのテナーサックスが、威勢のよさとけだるさを交錯させつつ中々しみじみと哀愁を歌い、また、艶やかな音色のクラリネットがある時は優しく甘美に、ある時はダイナミック・ブルージーに情感を活写して、何とも懐深い華を成し、締まりの利いたスクエアー・バピッシュなピアノの立ち働きもシブ凛々しく彩りを添えた、味わい芳醇な好演内容。
★インティメイトな寛ぎを底流させた、モダン・スイング調の緩急あるメロディアス指向の抒情的行き方が続き、結構スリリングにフェイントも噛ましてくるリズム・セクションのアタッキングなサポート、に歯切れよくプッシュされながら、ペプロフスキーの、終始楽しげに舞い泳ぐような、流麗滑脱なアドリブ妙技が清々しい豊作ぶりを見せる。パンチを利かせたハード・ドライヴィングな豪快テナー・ブロウ!や、繊細で端正そしてエレガントな、涼感漂うクラリネットによる耽美的バラード・プレイ、レイジーに唸るようなコク旨なテナーの寛ぎ節、ベニー・グッドマンを彷彿とさせるイキのいいクラリネットのソウルフル・スウィンギン・アクション、など、何げに表情多彩で溌剌としたその爽やかな活躍は、全く鮮麗美味この上なしで、一方アシュリーの、硬派な殺陣っぽさと温かなロマンティシズムを掛け合わせた劇的助演、もピタリとツボにハマッていて好インパクト。
1. The Flaming Sword
2. An Affair To Remember
3. Oh, My Love
4. Cheer Up Charlie
5. I'll Follow My Secret Heart
6. Enrapture
7. Twelve
8. Vertigo Scene D'Amour
9. When October Goes
10. Willow Tree
Ken Peplowski (clarinet on 1,3,5,6,8,10) (tenor saxophone on 2,4,7,9)
Ehud Asherie (piano)
Martin Wind (bass)
Matt Wilson (drums)
2016年作品
レーベル:
Capri
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デジパック仕様CD