★クリーヴランドを拠点として、半世紀に渡り活動してきた正統派テナーサックスのベテラン名手:Ernie Krivda(1945年オハイオ州クリーヴランド生まれ)の、カルテットによる一編。
★肉厚でごっつりしたトーンのテナーサックスが、好もしい泥臭さも漂わせながら猛々しく咆哮して、実におおらかに華を成し、硬質でスクエアーなピアノ以下、リズム隊の強堅さ溢れる活躍も、抜群の引き締まり感や歯切れのいいノリを演出した、理屈抜きの興奮と豊かなコクが満喫できる快演内容。歌心とスイング感に重点を絞り込んだような、徹底してエンターテイニングな純正バップ調の迷いなき驀進!が続き、Krivda(ts)の、ちょっとホンカーっぽいところもある鳴音キャラが奏効して、昔気質のR&Bグルーヴ物寄りのテイストが醸し出されたり、Carthon(p)のモーダル・ストレートアヘッドなプレイにより、「現代主流派」らしいカラーが強まったりと、適度に多彩な、メリハリある展開でひたすら壮快に(風通しもよさげに)楽しませてくれる。Krivdaの、極太いハード・ドライヴ感とソウルフル&アーシーな哀愁歌謡性に貫かれた、豪快武骨で粘っこさも仄めく(そしてはち切れんばかりにパンチの利いた)大吟醸ワイルド・ブロウ!、その濃厚な旨味&昂揚度が圧倒的に傑出しており、一方、ある時はハードボイルド、ある時はファンキーな、Carthonのスタイリッシュ感ある立ち働きも、Krivdaの理屈を越えた気魄とは好対照に、中々薫り高い魅力を放ってナイス。
1. The Remarkable Mr. Black
2. I'll Close My Eyes
3. Questions
4. Emerald
5. Great Lakes Gumbo
6. Little Face
7. Requiem For A Jazz Lady
Ernie Krivda(tenor saxophone)
Lafayette Carthon(piano)
Marion Hayden(bass)
Renell Gonsalves(drums)
2014年5月21日録音
レーベル:
Capri
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CD