★西山 瞳と安ヵ川 大樹、というJ-ジャズ界の重要な人気スター2人がガッチリ組み合った、入魂のデュオ演集。曲は2人の持ち寄ったオリジナル中心。
★一音一音からきららかな光沢を放つような、軽涼・流麗でいて重心にブレのない、クリスタル風の清澄な響きを呈するピアノの、歌心&詩情溢れる耽美的メランコリック・プレイが瑞々しい華を成し、並行して、濃い口の吟醸ソウルをたっぷり滲ませた肉太ベースの、重厚かつ鋭敏にうねり波打つ低音ダイナミック鳴動が、旨味とグルーヴの奥行き・広がりを頼もしく醸成して、コンビネーションも絶妙に立体的・多層的なリリシズム世界をしっかりと描き出した、中々の高密度内容。
★メロディアスな抒情性を徹底重視したバラード中心の穏やかできめの細かい、協調アンサンブル型の安定したコンビワーク妙演が(小気味よくも)手堅く確固と綴られてゆき、構成もキッチリ考えられた半ば作劇ストーリーっぽい道程展開の中で、両人の、コントラスト感あるソロ・リレーor掛け合いが何ともフレッシュに、おいしい見せ場を織り成して快調。
★西山の、テーマ・アンサンブル部分などでは抑制を利かせてじっくりと、「キメのエレガンス」を非常に端正に体現して見せながら、ソロ・パートに入ると、より伸び伸びとした自然体調子で、ピエラヌンツィやキースの影も仄めくような得意の「瞳節」をわりかし自由豪胆に繰り出してのける、という、自己トリオ時とはちょっと息遣いを違えた活躍が清新に映えており、一方、安ヵ川の、指弾きと弓弾きを細かく使い分けつつ、そのワイドなスケール感も活かして、ドラマツルギー尊守型のストーリーテリングにほぼ終始する「仕切り役」ぶり、がまた実に温か&タフで◎。
1. White Cloud Mountain Minnow
2. Kakeroma
3. Waiting For No One
4. Como Siento Yo
5. Dawn
6. Lakeside
7. Face Of Yesterday
8. Voyage
9. Pray For Japan
10. El Cant Dels Ocells
西山 瞳 Hitomi Nishiyama(piano)
安ヵ川 大樹 Daiki Yasukagawa(bass)
2011年12月1日 ビクター・サウンド・ビレッジ山中湖スタジオ録音
レーベル:
D-musica(ダイキムジカ)
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国内制作W紙ジャケット仕様CD