★かつてはオスカー・ピーターソンのサイドで辣腕を揮った人気ギタリスト:ウルフ・ワケーニウスを中心に、スウェーデンの精鋭陣で新たに結成された、ピーターソンの音楽スピリットを継承しようという主旨の企画ユニット(4人組)による一編。曲はピーターソンの愛奏ナンバー群。
★明朗な歌心と潤滑で歯切れのいいスイング感、そしてハートウォームなリラクゼーション、のキッチリ尊守された、開放的娯楽路線の本道をまっしぐらに驀進してゆくような粋筋の抒情派演奏が一貫する美味内容である。
★親しみやすく決して肩の凝らないエンタテイメントな指向性と、シンプルで芳醇なメロディアスさ、に根を下ろしたスッキリ風味の快活な行き方が続くが、スタイルは曲によってバラエティーに富んでおり→、ストレートアヘッドな生粋ハード・バップ(または新主流派モーダル路線寄り)型のブルージー・スイング熱演、軽妙でファンキーな波乗り調子の寛ぎ小唄風、ナット・コールやシアリングの芸風を踏襲した趣味のいいクール&スマートなサロン・ジャズ趣向、ノリにノッたR&B〜ジャズ・グルーヴ大会や渋めのロック・インスト風、ヨーロピアン色の際立ったしっとりムードのエレガントな耽美派バラード、陰影濃い哀愁のソロ・ギター曲、等々、起伏メリハリ満点の実にカラフル(かつ輪郭もクッキリ)な道程変遷で、全く飽きさせない。
★ギターとピアノを中心とした各人の伸びやかなソロ合戦も快調で、中でも、バップ、ブルース、コンテンポラリーなど幅広いボキャブラリーを的確・自然に使い分けた緩急自在の立ち回りを見せるワケーニウスの、度々発揮される渋味濃厚で勇ましげな生粋ブルースマンぶりや、いつでもカッチリと抑えの利いた職人的ピアノのファンキー&ソウルフルな堅実バップ・プレイ、が忘れ難い。さりげなくアレンジ構成も周到に作り込まれた、気楽にして密度の高い瀟洒派の逸品。
01. Cakewalk (Oscar Peterson)
02. Love You Madly (Duke Ellington)
03. Dancing feet (Oscar Peterson)
04. When Summer Comes (Oscar Peterson)
05. Reunion Blues(Milt Jackson)
06. Here's That Rainey Day (Jimmy Van Heusen)
07. Lined With A Groove (Ray Brown)
08. Soft Winds (Benny Goodman)
09. Blame It On My Youth (Oscar Levant)
10. Backyard Blues (Oscar Peterson)
Ulf Wakenius(g)
シェル・オウメン(p)
ハンス・バッケンロス(b)
ヨアキム・"ユッケ"・エクベリ(ds)
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