★一作目の「Departure」(2009年CMS)が好評だった、多方面で活躍する福岡出身の敏腕ドラマー:菅原高志(1976〜)(ケニー・ワシントンに師事)の、アルバム第2作。編成は、井上銘(g)、菊池太光(p)、織原良次(elb)とのカルテットで5曲と、井上の抜けたピアノ・トリオで4曲。
●キレ味鋭く縦横無尽に跳ね躍るようなドラムの、パワフルでアタッキングな機動的轟鳴!にビシバシとプッシュされ、煽られながら、強堅な骨太タッチ・ピアノのメロディック・プレイや、温もり豊かでバネの利いたエレキベースの歌心溢れる躍動、音色も多彩に陰影深く憂愁を映し出すコンテンポラリー肌ギターの繊細妙技、らが充実した見せ場を繋いでゆく、フレッシュ・スリリングで旨味たっぷりの快演内容。
★メロディーの美や情緒性を大切にした、現代流リリカル指向の溌剌げな行き方が続き、菅原の、実に歯切れよく弾みのいい、そしてニュアンスにも富んだ闊達なリズミカル・スイングぶり、も絶えずテイスティー・グルーヴィーな魅力を際立たせる中で、各人の腰の据わった伸びやかなアドリブ奮戦が抜群の鮮度で軒昂に、密度濃い豊饒地帯を形成する。
★菊池(p)の、ガキッゴキッと鋭角的に強打される石ころ風トーンによる、明朗で優しい歌謡性〜牧歌性やソウルフルな吟醸味に満ちた、徹底して美しい旋律を紡ぐマイルド・スピリチュアル弾奏、が傑出して爽やかな映えを見せている他、井上(g)の、ロックやブルースのフィーリングに富み、また硬軟兼備で自在な振り幅をも示したそのメランコリック・プレイ、も独特の妖麗さ〜翳り感をジンワリ漂わせて好インパクト。ダイナミック&ウォームにイキイキと哀愁を歌い上げる織原(elb)の雄弁な活躍も光る。
1. Owananai Uta
2. Something Big
3. If I Should Lose You
4. Ningen Ga Sundeiru
5. Ndereba No Tsuiso
6. Danny Boy
7. Ladies In Melsedes
8. Laughing In The Rain
9. Peace
菅原 高志 Takashi Sugawara (drums)
菊池 太光 Taikou Kikuchi (piano)
織原 良次 Ryoji Orihara (el-bass)
井上 銘 May Inoue (guitar on 2,4,5,8,9)
2015年日本作品
レーベル:自主制作
在庫有り
国内自主制作CD