●結成以来早くも20年になる(1994年結成)、ピアノのゾルタン(1973〜)とベースのペーター(1977〜)のオラー兄弟を中心とした、お馴染みハンガリーの人気ピアノ・トリオ:Trio Acousticの、ドラマーがチェンジした新体制による一編。端正でいて強固なキレのある、透徹さの中に深い陰影をも併せ持った、中々表情豊かな小石風のピアノ・タッチによる、ロマンティックかつダイナミックな、抑揚に富んだストレートアヘッドな「抒情派アクション」・タイプの機動的プレイ!、がスカッと爽やかで旨味もたっぷりの、風格堂々たる絵を超クリアーに飾りきった会心打内容。明快で親しみやすい歌心表現(や耽美的ロマンティシズム描写)と、迫真味溢れるハードな立ち回りのスリル、とを各々フル・ヴォリュームでガッチリとドッキングさせたような、メリハリも満点のリリカルでパワフルな正攻法勝負の快進撃、が実に歯切れよく続き、ペーター(b)の、強烈にバネを利かせたメロディアス&スピリチュアルな肉太いソロ敢闘も、随所に浮かび上がってコク旨な好アクセントを成す中で、主役:ゾルタン(p)の、気力も充実した伸びやかな奮戦が、誠に清々しく小気味のいい、晴朗なる豊作ぶりを呈してゆく。起伏烈しく硬質感あるパーカッシヴな殺陣風のダイナミズム攻勢、にメインストリーマーらしい溌剌とした本領〜生鮮味を発揮する他、コード技を活かした粋なファンキー節や、キースに接近したマイルド・フォーキーなバラード表現、といった抒情指向のアプローチにもまた格別の美味しさがあり、その、一貫して輪郭明瞭で背筋の伸びた鳴音のあり様は、フレッシュ・テイスティーこの上なく爽快度もバツグンだ。
1.
Hamp's Blues (Hampton Hawes) 5:07
2.
Sand In The Wind (Feco Balazs) 4:38
3.
Take Five (Paul Desmond) 4:45
4.
I'm So Grateful (Pal S. Gabor) 3:30
5.
Makadam (Zoltan Olah) 6:27
6.
Stay With Me (Feco Balazs) 6:01
7.
In Your Sweet Way (Dave Brubeck) 9:09
8.
Moon And Sand (Alec Wilder,Morty Palicz) 9:59
9.
Gloomy Sunday (Rezso Seress) 5:06
Zoltan Olah(piano)
Peter Olah(bass except 4)
Andras Lakatos Pecek(drums except 4)
2013年 録音
レーベル:
Gats Production
在庫切れ
可能な限りお取り寄せいたします
紙ジャケットCD