★貫祿も増してきた王道モダン・テナーの横綱スター:エリック・アレクサンダー(1968年イリノイ州ゲイルスバーグ生まれ)の、ハロルド・メイバーンらとの鉄壁カルテットに、ジェレミー・ペルトも加え(3曲に参加)つつの、今回はシカゴ・ジャズへのオマージュを込めた一編。★パンチの利き具合と脱力感が絶妙に合わさった、美味しさ格別のしなやかなテナー・トーンによる、ハード・ドライヴィングかつマイルド・スムースな、メリハリに富んだ波乗り調子の豪快メロディック・プレイが、誠に晴朗で清々しい、スカッとした華を成し、芯の据わった骨太ピアノのソウルフル弾奏も渋いコク味を頼もしげに添えた、直球指向の爽やかな豊穣内容。★「ブルース」を基調とした、セッション的だが結構無駄なく密度の高い、明快旨口なハード・バップ大会が楽しげに決め込まれ、リズム隊のバックアップが何ともゴキゲンな芳醇グルーヴ感!を齎し続ける中、アレクサンダーの、気合は満点ながらリキんだところのない、伸び伸びとした自然体なアドリブ奮戦が、絶好調の豊作ぶりを見せる。
★→まろやかな流線的寛ぎフレージングもイイが、とりわけ今回は、アップ・テンポでの渦巻き速射風な威勢のいいダイナミック・アクション咆哮、が一際鮮やかに冴え渡っていて、実に痛快。メイバーンの、熱気を孕んだモーダル・アーシーな硬派ワザや、ペルトの、じっくり腰を据えてのレイジー・スモーキーなブルース節、もGOOD。
1. Save Your Love For Me
2. The Bee Hive
3. Eddie Harris
4. Just One Of Those Things
5. Blueski For Vonski
6. Mr. Stitt
7. You Talk That Talk
8. Don't Take Your Love From Me
Eric Alexander(tenor saxophone)
Jeremy Pelt(trumpet #1,2,7)
Harold Mabern(piano)
John Webber(bass)
Joe Farnsworth(drums)
2013年11月26日 録音
ENGINERED,MIXED & MASTERED BY RUDY VAN GELDER
レーベル:
HighNote
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CD