円熟味を増してきた人気の剛腕ピアニスト:エリック・リード(1970〜)の、今回は、トリオを基本にシーマス・ブレイクや女性ヴォーカルもゲストに交えつつの、得意のモンク曲集。陰影深く重厚でキレのある、岩石様の力強いハード・タッチによる、パーカッシヴ感も適宜含んだブルージー・スウィンギンな躍動的プレイが、こってりとした渋旨な映えを示し、引き締まった艶やかなトーンのテナーサックスも、イキのいいハード・ドライヴィング・ブロウで精悍に彩りを添えた、美味しさ満点、歯応え充分の敢闘内容。腰の据わった全き正攻法の明快簡潔なハード・バップ熱演、が歯切れよくも重みをもって紡がれてゆき、リードの、硬派にして中々表情豊かな、一本太い芯がビシッと通ったアドリブ技が、実に頼もしい、タフ&テイスティーな魅力を悠然と放ってゆく。鋭角で骨太なタッチの硬質さを強調しながら、変則リズミックに舞い躍るモンキッシュな半打楽器的アクション・プレイ、をキメの切り札として頻用する一方、よりハンコック・ライクなモード派タイプのダイナミズム表現や、力の抜けた軽涼流麗なマイルド・フレージング、といった転回ワザも的確にインサートして濃淡をつけ、しかも、全体を通じてソウルフルな吟醸味がしっかり保たれる、という、強堅で凛々しくも常に余裕を感じさせるその懐深げな鳴音のあり様、はさすが!絶品だ。
1.
Thelonious
2.
Work
3.
Reflections
4.
Evidence
5.
'Round Midnight
6.
Nutty
7.
Gallop's Gallop
8.
Pannonica
9.
Dear Ruby (Ruby My Dear)
10.
Ba-Lues Bolivar Ba-Lues-Are
Eric Reed(p)
Ben Williams(b)
Gregory Hutchinson(ds)
Seamus Blake(ts on 1,2,7)
Charenee Wade(vo on 9)
2013年9月10日 録音
レーベル:
Savant
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CD