★フランス・シーンで依然精力的な活動を続けている人気ベテラン・ドラマー:ジョルジュ・パチンスキー(1943〜)の、今回は、以前FSNT盤が好評を集めていた国際派ピアニスト:ヴァンサン・ブルゲ(1972〜)をフィーチュアした新トリオによる、自作曲中心の一作。
●キレ味鋭くもニュアンス濃やかにウネり波打つ、ドラム&ベースのフレキシビリティ溢れる敏感な鳴動に瑞々しく導かれ、プッシュされながら、豊潤で端正なタッチのピアノがしっとりスッキリと、デリケートかつスマートに哀愁を歌い上げてゆく、奥行きの深い、それでいて軽やかな小気味よさを伴った快適編。歌心と詩情に満ちた、耽美派タイプの折り目正しいメロディアスな行き方が続き、1曲1曲は簡潔手短にまとめられたテンポのいい進行の中で、主役を担うブルゲ(p)の、優しくも節度を保った甘すぎない美旋律プレイが、実に爽やかで余情豊かな出色の冴えを見せる。エヴァンスの流れを汲みながら、より線を細めてクールさを増したような、翳りあるビタースウィート風味の(ユーロ流)ロマンティック節が、抜群の鮮度で際立った魅力を発揮しており、妖しい内省感と渋いブルース・フィーリングを自然に交錯体現して見せたりなど、さりげなくオーソドキシーも心得たそのバランス感覚のあり様、がまた絶妙だ。
1. Le Gardin De Phare
2. L'Apatride
3. La Derniere Valse De Madame De…
4. La Possede
5. Au Coeur Des Tenebres
6. La Violoncelliste
7. 10 Avril 2010
8. Struggle For Life
9. L'Etrange Machiniste
10. Tout Cela Avait Bien Un Sens…
11. Le Portrait De Laura
12. Le Carnet Inacheve
13. Immobile, En Son Detachement
14. L'Inscription Effacee
15. Mother Of Earl
Georges Paczynski(drums except 9)(p on 12)
Vincent Bourgeyx(piano except 12)
Marc Buronfosse(bass except 10,12)
2013年作品
レーベル:
Arts & Spectacles
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CD