★お馴染みスウェーデンの人気寛ぎジャズ・ユニット:SJTの、今回は、先頃の一作「It Had To Be You」が好評だった若手実力派歌手:イザベラ・ルンドゥグレンをゲストに迎えての一編。
★温もりに溢れたソフト&マイルドなコルネットの寛ぎブロウや、豊潤でいてエッジの利いたギターのブルージー・プレイが、何とも渋い哀愁漂うメロウな、旨口の映え具合を見せながら、一方、しなやかな張りを呈した女性ヴォーカルのデリカシーあるロマンティック演唱も、抜群の鮮度で清々しく華を添えた、誠に心地よい、さすが練達の充実内容。
★スロー・バラードと幾らかテンポのある趣向とがバランスよく配列された、ウォーム&インティメイトな和み感満点の優しい行き方が続き、ごく平易で快適な展開の中に、緊密なチームワークや濃やかな構成センスがサラリと揮われた、瀟洒派歌物路線の極みとも云うべきサバけた道程を、実に美味しく楽しませてくれる。紅一点ルンドゥグレンの、透明感とシャープネスを兼備したハスキーめのクール・ヴォイスによる、洒脱で優しくもシャキッと背筋の伸びたハートフルな節回しが、殊の外瑞々しいスターぶりを堂々発揮しており、また、トゥーンクヴィスト(cor)の、微妙に掠れたスモーキー・トーンでのレイジーな憂愁フレージングや、ラーション(g)の、折り目正しくスクエアーでキレのある王道バップ妙技、といった辺りの、サビの利いた醸熟の名人芸も大いに聴きもの。
1. Why Try To Change Me Now (Coleman-McCarthy)
2. Blue Room (Rodgers-Hart)
3. Sophisticated Lady (Ellington-MillsノParish)
4. Thou Swell (Rodgers-Hart)
5. Someone To Watch Over Me (Gershwin-Gershwin)
6. Day In Day Out (Bloom-Mercer)
7. Blue And Sentimental (Basie-Livingston/David)
8. Embraceable You (Gershwin-Gershwin)
9. Drop Me Off In Harlem (Ellington-Kenny)
10. I'm Through With Love (Malneck/Livingston-Kahn)
11. Nobody's Heart (Rodgers-Hart)
12. These Foolish Things (Strachey/Link-Marvell)
Lasse Tornqvist(cornet)
Mats Larsson(guitar)
Hans Backenroth(bass)
Isabella Lundgren(vocal on 1,4,6,8,10,12)
2013年6月10日-13日 録音
レーベル:
Spice Of Life
在庫有り
国内制作 デジパック仕様CD