2007年よりNYシーンで活躍してきたコンポーザー肌の敏腕ドラマー:桃井裕範(1984年東京生まれ)の、テナーサックス、ギターらとのクインテット基本での1st=自作曲集。キレ味シャープでハズみよくも安定感あるドラムの、中々微細に小回りの利いた敏捷なスウィンギン鳴動、にシャキシャキとプッシュされながら、テナーサックスを中心とする各人のストレートアヘッドな活躍が、カラフル&テイスティーに密度濃い見せ場を飾ってゆく、研ぎ澄まされたフレッシュネス満点の清々しい敢闘内容。今日流モーダル・バップの正統様式に乗せた、スタイリッシュな美学っぽさやクールネスと、生々しくアツい軒昂覇気、とをバランスよく併せ持つメリハリ充分の快演が続き、テナー、ギター、ピアノの、苦味走ったハードボイルドな思索性を湛え、かつ旨口のメロディー・センスにも事欠かない、腰の据わった表情豊かなソロ奮戦=リレー・コーナーが多彩で瑞々しい活況を呈してゆく。レフコウィッツ=ブラウン(ts)の、スムースで涼やかな半脱力調子の軽妙フレージングと、コクの利いた重厚でソウルフルな力強い吟醸節、を自在に交錯させながらの、起伏に富んだ勇壮げな立ち働きがダントツに「太い」存在感で際立っており、一方、コンテンポラリー・スタイルでジワリジワリとエモーショナルにたたみかけてくるフェルダー(g)の粗目な熱演や、折り目正しく抑制された筆致で清涼感溢れるリリカルなフレーズを紡ぐショア(p)の、含蓄的スクエアー・プレイも、それぞれにブレなく濃い個性を発揮していて好インパクト。
1. Impending Launch
2. Showers
3. Defining You
4. Twice
5. Waiting
6. Not Lemonade
7. Wormhole
8. This Magnet
9. Strangers
Hironori Momoi 桃井 裕範(drums)
Chad Lefkowitz-Brown(ts except 5)
Nir Felder(g)
Julian Shore(p)
Sam Minaie(b)
Alexa Barchini(vo on 5)
2013年作品
レーベル:
Onaka Cube Music
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CD