CATFISH RECORDS

NYメインストリーム・シーン第一線で長らく精力的な活躍を続けてきた正統派テナーの逸材、=当クリスクロス・レーベルを代表するスター・プレイヤーの一人、ティム・ウォーフィールドの、今作は、N・ペイトン、C・チェスナットら、オールスター的顔ぶれのクインテットによる好編。ドスの利き具合と締まりの利き具合が絶妙の噛み合いを示した、何とも味わい豊かな逞しいテナー・トーンによる、滑らかでいてパンチの利いたハード・ドライヴィング&アグレッシヴな躍動感溢れる勇猛アクション・プレイ!、が風格も堂々と力強い映えを見せ、陰影濃くピリッとしたスパイス感あるトランペットや、苦味走ったハードボイルドな鋭敏ピアノ、らも中々濃厚に彩りを添えた、歯応え満点の壮快な敢闘内容。新主流派、的なモード系ハード・バップの正統スタイルに乗せた、精悍軒昂にして歌心も充分のスカッとした直球型驀進が続き、各人気合の入りまくったソロ・リレー合戦が鮮烈かつ芳醇な迫真の盛り上がりを呈して、ひたすらスリリング&エキサイティングにトントン拍子で聴き進ませてくれる。ウォーフィールドの、烈しくスピーディーにジグザグを描きながら濃い口のソウルを猛々しく吐き出し続けてゆく、かのような、ダイナミック&エネルギッシュなシーツ・オブ・サウンド風の大攻勢ぶり、=完全燃焼のスクリュー・アタック咆哮!、が何より圧巻で、また、バラードでの一転して音数を絞り抑制を利かせた、メロウ&ジェントルな哀愁の歌い上げ様も実に味わい深い。ペイトンの、硬質的ダークネスと晴れやかな開放的おおらかさを表裏一体に掛け合わせた歯切れのいい立ち回りや、チェスナットの、抑え役になりきった凛然たる強堅スウィンギン・プレイ、も各々ビシッとブレのないスター性を揮いきって◎。

1. Blues For Mr. Bill
2. The Undaunted
3. Tide A Dish I
4. I Remember You
5. The Backwards Step
6. Tide A Dish II
7. Ramona's Heart
8. Second Thoughts
9. Forever, One Day At A Time

Tim Warfield(ts,ss)
Nicholas Payton(tp except 7)
Cyrus Chestnut(p)
Rodney Whitaker(b)
Clarence Penn(ds)

2012年10月9日NYブルックリンのSystems Two Recording Studios録音

レーベル：Criss Cross

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