★バルトの海に目覚めた、原石の輝き!トヌー・ナイソーに見出されたヴォーカルの新星。エストニアの歌姫のハートフルな歌声を、今、あなたに……。
★シンガーの写真を見てぶったまげた。いや、ジャケ写の候補も含めた宣材写真なのだが、モデルも顔負けの・・・格好なのだ(いや、失礼、ルックスそのものも、見ての通り素敵な人なのです)。おそらく彼女は、はじめて自らが関わる日本のリスナーたちに、精一杯ドレスアップした姿を見せようとしたのだろう、と思う。その気持ち、嬉しいものがあるではないか。
名を、ラウラ・プルドヴェレという。サワノの重要アーティスト、トヌー・ナイソーが故国エストニアで見出した、文字通りダイヤモンドの原石とも言うべきヴォーカリストだ。
★豊かな声量で、中音域を充実させたスタイルは、「カワイ子ちゃん」ばかりが幅を利かせる昨今の女性ヴォーカル界にあっては異色と言えるかも知れないが、スキャットの奔放さも聴き物で、並々ならぬ実力を感じさせてくれる。言葉の響き方そのものが醸し出すエキゾチシズムも、大きな魅力と言って良いだろう。そして、何より、バックをトヌー・ナイソー自らがトリオを率いて務めていることが素晴らしい。
★歌伴奏者としてのトヌーを、我々はここではじめて体験するわけだが、流石というべき鮮やかさだ。今回のレパートリーはビートルズ、ハンコックにバカラックとサービスてんこ盛りなのだが、(4)のジョニ・ミッチェルなどは、トヌーでなければ出てこない、といった心憎いチョイス。そして何よりタイトル曲が良い。キースがケルン・コンサートに記録した、とてつもなく美しいソロ・パフォーマンスが、ここに新たな生命を得て蘇る。
トヌーのキースに対する変わらぬ傾倒ぶりに、マニアはニヤリとすること請け合いだ。今や、巨匠に近づきつつあるトヌーの手の中の小鳥は、バルト海の歌姫。長く見守って行きたい、と思う。(Text by北見柊氏)
1.My Shining Hour
2.Memories of Tomorrow
3.What Game Shall We Play Today
4.A Case of You
5.Triste
6.Maiden Voyage
7.A Night in Tunisia
8.Falling Grace
9.Alfie
10.The Fool on the Hill
Laura Põldvere (vocal)
TõnuNaissoo (piano)
TaavoRemmel (double‐bass)
AhtoAbner (drums)
2011年 録音
在庫有り
デジパック仕様CD
※このCDのみご購入ご希望の場合は送料込み価格2,619円です。