トロントとNYを行き来しながら精力的な活躍を続ける若手カナディアン・ドラマー:Ernesto Cerviniのアルバム3作目、=J・フラーム参加の鉄壁カルテットによるセラーでのライヴ編。精確に突き技を入れてくるようなキレ味シャープさやブレのないクリアーネス、を呈し、また、弾力的バウンド跳躍を次々連鎖させてゆく風な、スカッとハジけた爆裂パンチ・アタック力〜澱みなく安定した上向きの勢い、も自然に備わった、ドラムの闊達自在で開放感ある驀進スウィンギン・ヒット攻撃!、にシャキシャキ・ドスンバスンと巧くノセられ、煽られながら、テナーやピアノの、腰の据わったストレートアヘッドな軒昂プレイが、中々濃厚に見せ場を競い合ってゆく、旨味こってりの白熱した敢闘内容。正攻法のモーダル・バップ奏演がおおらか調子で連続し、曲によって、豪快シンプルなセッション的盛り上がりに終始する趣向や、アレンジ&構成にある程度の重きを置いたわりかしシリアスなコンポジション指向の行き方、など、的確にメリハリ・変化のつけられた進行展開で、意外性も程好く清新に聴き進ませる。フラームの、ハード・ドライヴ感をみなぎらせた、逞しくも団子っぽい丸みチラつくアジな渦巻きダイナミック咆哮や、よりクール・スムースな脱力遊泳スタイルへシフトした優しい寛ぎフレージング、更には、ソプラノに持ち替えての、アグレッシヴな熱血モード色を強めたトンガりアクション攻勢など、表情多彩で何げにハイテクニシャンな活躍が、さすがスター然と堂々たる映えを見せており、一方Farrugiaの、オールラウンドなフレキシビリティを備えながら、とりわけ、ゴスペル・フォーキーなバラード調の端麗フレージングや、粋筋の軽涼ファンキー小唄的な寛ぎ妙技、に何ともイイ「味」を見せる、根は吟醸ブルースマン体質か?の人情溢れる立ち働きも好感度大。
1. Granada Bus
2. Secret Love
3. Gramps
4. TGV
5. The Monks Of Oka
6. Alert
7. Woebegone
8. Tullamore
9. Little Black Bird
Joel Frahm(ts,ss)
Adrean Farrugia(p)
Dan Loomis(b)
Ernesto Cervini(ds)
2010年11月21&22日カナダ-ブリティッシュ・コロムビア州ヴァンクーヴァーのCellar Restaurant/Jazz Clubでのライヴ録音
レーベル:
Anzic
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紙ジャケット仕様CD