★バルセロナを拠点に、ジャズ、ボサノヴァ、ブルース、と多フィールドで様々な企画グループを率いて活躍している実力派女性歌手:Susana Sheimanの、本作は、人気ピアニスト:イグナシ・テラーサのトリオ+ゲスト陣と組んでのジャズ・スタンダード集。
★艶やかで馨しい柔肌っぽい風合いを呈した、深みある中音域のヴェルヴェット・ヴォイス(微ハスキー)による、張りを利かせてしなやかに抑揚を描く、ブルース・フィーリングもバッチリの明朗旨口なリリカル・スインギー歌唱が、清々しくも色香溢れる華を成した、芯にブレなきテイスティーな快投内容。
★バック陣の、ファンキー風味たっぷりの軽快小粋なハード・バップ演奏、もおいしさ抜群に、極めてオーソドックスな純正ジャズ・スタイルの「ブルージー歌謡セッション」、=緩急ある闊達瀟洒な行き方、が続き、Sheimanの、気さくで温かな人情味とエレガントな妖艶さが入り混じった、中々の包容的スケールを感じさせる輪郭明瞭な節回しが、何ともハートフル&グルーヴィーに映えている。
→声音のヴォリュームや、その感触の上での冷暖のあり様、も自在かつ自然にコントロールしながら、大方は、ブルースの旨味濃いレイジー・スモーキーめのメリハリある吟醸節=滑らかに波打つ弾力的な文体、を安定したスタンスで堂々と綴って見せるが、その行き方はキリッとした勇ましさや躍動感に溢れるものの、器楽的即興風に崩しを入れたりは決してせず、あくまでメロディーと詩をしっかり慈しみ、噛みしめて、一声一声に精魂を込めてゆく、という姿勢に貫かれており、そうした、人情派エンタテイメントの基本に徹した誠実真摯な芸風〜歌声キャラは、非常に好もしく説得力絶大だ。テラーサの、節度を保った吟醸ジェントルマンぶりも◎。
1. I'm Glad There Is You
2. P.S. I Love You
3. Spring Can Really Hang You Up The Most
4. Just One Of Those Things
5. Good Morning Heartache
6. Where Or When
7. Emotional Dance
8. Glad To Be Unhappy
9. Never Let Me Go
10. Don't Ever Leave Me
11. It Don't Mean A Thing (If It Ain't Got That Swing)
12. There'll Be Another Spring
Susana Sheiman(vocal)
Ignasi Terraza(piano,arr)
Georgios Antoniou(bass)
Esteve Pi(drums)
Damon Brown(trumpet on 5,6,7)
Jesse Davis(alto saxophone on 1,11)
Oscar Alonso(conga on 6,12)
2011年1月25日&26日スペイン-バルセロナのEstudi Oido録音
レーベル:
Swit
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紙ジャケット仕様CD